対象:心の病気・カウンセリング
昨年6月から食欲不振・不眠・集中力低下・過呼吸が酷くなり、7月に「うつ病」と診断され、現在休職中です。これまでにこうした症状を自覚したことはありませんでした。そうすると「うつ症状」は、ここ1年ほどの出来事に見えます。しかし、実は私は長期間の気分変調障害をもっていたのではないか、と思うようになりました。それを記憶として自覚しているのは、中学2年生の時です。同級生と恋愛をしました。ところが間もなくして、明確な理由もなく1週間ほど交際相手を無視するようになりました。交際相手以外の周囲とも話をしたくない、全てにイライラして、物にあたります。1週間弱でこんなモヤモヤした気持ちは消えます。しばらくの期間を経てまたモヤモヤ気分が出てきます。これが高校時代も続きます。イライラ→暴力→自己嫌悪の繰り返しです。大学時代もやや小康状態になったとはいえ続きます。社会人になり結婚してからも誰とも話したくない、家中のものを投げ捨てることが何度もありました。
つまり、現在の私は、新年度から始まった仕事の過重なストレスとなって、うつ病を誘発したのだと思っていましたが、現在33歳の私は、20年近くの間、気分変調症だったのではないかと思うのです。だとしたら、現在の治療に「過去」は関係あるのでしょうか?そもそも20年近い自分が気分変調症かも疑問です。
☆WB☆さん ( 鹿児島県 / 男性 / 33歳 )
回答:1件
重複うつ病 double depression
気分変調症と鬱病とを重複した病態を''「重複うつ病 double depression」''といいます(画像をクリックしてご覧ください)。気分変調症は2年以上、慢性・軽症のうつ状態が続くもので、不安障害、性格因子、ストレス、遺伝負因、親子関係、幼少体験などの要因があります。これに引き続き、何かしらの心理的な誘因のもと、大うつ病を生じると「重複うつ病」となるわけです。
治療としては通常のうつ病として''服薬+静養''が中心ですが、気分変調症の因子となる性格要因や親子関係・幼少体験なども踏まえた''精神療法''を必要とすることも少なくありません。つきましては、主治医とご相談の上で、これまでの病歴(家族歴や生活歴も含めて)をお話になり、今後の仕事や生活を再考していただけると幸いです。
なお、苛々や暴力などは''躁的な要素''も考えられます。この場合、気分変調症というより気分循環症と言った方が適当かもしれません。詳しくは拙著コラム軽い躁うつ病をご一読いただけると幸いです。どうぞ宜しくお願い致します。
銀座泰明クリニック
回答専門家

- 茅野 分
- (東京都 / 精神科医(精神保健指定医、精神科専門医))
- 銀座泰明クリニック 院長
東京・銀座の心療内科・精神科、夜間・土曜も診療しております。
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