対象:会計・経理
新米青色申告者、経理の勉強中のものです。
掲題の件につきお教えください。
◆状況:
スイカを業務旅費交通費専用に使用し、個別の交通費計上を省くためにスイカの履歴を印字して証憑として確保しております。また、業務行動も別途記録しております。
◆質問1:仕訳法
個人的に次のような仕訳法を考えておりますが、妥当性や問題点をお教えください。
案2が簡単でよさそうに思えますが、発生主義に背くようで気になっております。
案1:オートチャージの計上を行う方法
オートチャージ時点の計上=旅費交通費/未払金
預金からの引落時点の計上=未払金/預金
案2:オートチャージの計上を省く方法
預金からの引落時点の計上=旅費交通費(補助科目=スイカ)/預金
◆質問2:科目
上記案1での”未払金”を”買掛金”として計上することに問題はありますか?
当方としては、買掛帳なら計上が簡単なうえオートチャージの引落残高を簡単に確認できるので便利だと思っております。
以上です。
宜しくお願いします。
kumosukeさん ( 神奈川県 / 男性 / 69歳 )
回答:1件

林 高宏
税理士
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きちんとするなら洗い替えを!
早速回答させて頂きます。
所得税法上の必要経費は下記のようになっています。
必要経費となる金額は、その年において債務の確定した金額です。つまり、その年に支払った場合でも、その年に債務の確定していないものはその年の必要経費になりませんし、 逆に支払っていない場合でも、その年に債務が確定しているものはその年の必要経費になります。この場合の「その年において債務が確定している」とは、次の三つの要件をすべて満たす場合をいいます。
(1) その年の12月31日までに債務が成立していること。
(2) その年の12月31日までにその債務に基づいて具体的な給付をすべき原因となる事実が発生していること。
(3) その年の12月31日までに金額が合理的に算定できること。
http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2210.htm
つまり、オートチャージしても使っていないものは必要経費になりませんよ。電車に乗って初めて債務が確定するので、そこで必要経費になりますよーといっているのです。
これを厳密に適用するなら、12月31日の段階で未使用分を計算し、旅費交通費から除外する必要があります。逆に年度当初は支払は前年に済ませていますが、前払い分で電車に乗った分を旅費交通費に加算する必要があります。
このような方法を洗い替えと呼びますが、この方法を適用するなら案1・案2も同じ結果になります。
◆質問2:科目
上記案1での”未払金”を”買掛金”として計上することに問題はありますか?
当方としては、買掛帳なら計上が簡単なうえオートチャージの引落残高を簡単に確認できるので便利だと思っております。
Ans. 例えば、日商簿記検定でそういうことをしたら間違いなく×です。
しかし、所得税法上では、損益計算に細かな規定はありますが、B/Sにはそのようなものはなく、管理上その方が便利ならば、自己流で結構だと思います。(あくまで私見です)
質問の文面から、青色申告にして、きちんと帳簿をつけようとする明確な意思が伝わってきます。早く正確なデータが得られる帳簿を、そして今後に役立つ経営分析ができるようにしてください。
評価・お礼

kumosukeさん
2013/04/05 07:46早々のご回答、有難うございました。
お答え、明快にわかりました。深謝いたします。
”厳密には洗い替えをせよ”とのこと。(新米なのでよくわかりませんが)これは発生主義によるとでもいうのでしょうか。
NET上の情報では、例えば現金チャージの場合、その時点で旅費交通費として計上してもよい、というような”ウワサ”があるようです。これはきっと少額なので”厳密に計上しない”例なのでしょうね。
以上です。有難うございました。
(現在のポイント:-pt)
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