プレジデント社のアンケート結果は本当か？

世界標準の思考能力、Critical Thinkingを使うとアンケート調査の結果に対する考え方が変わりますよ。

Ask Questions.
この調査について問題点があるかどうか考えてみて下さい。

１．この対象者１０４０人はどうやって集めたのでしょう。
広く日本の総人口の代表者としての２４～５５歳大卒をランダムに抽出したのでしょうか。 地域なども偏っていないでしょうか。

もし、プレジデント誌の読者から選んだのであれば、参加者はかなり偏った人選だと思います。 プレジデント誌を来んで読んでいる人と、そうでない人の考え方は同じではないはずです。

もし、プレジデント誌が参加者を募ったのであっても、また偏った選び方です。 このような調査に興味のある人たちが集まって来たわけですから、「学歴と結婚」に特に興味のある人たちの中での結果となります。

２．どのような質問事項をどのような順序で聞いたのでしょうか。

質問の仕方によっても、かなり答えは変わってきます。

例： 「結婚相手の学歴は問いますか？」 という質問と、「結婚相手の学歴はどの程度重要ですか？ １：問わない ２：余り問わない ３．場合による ４．問うと思う ５． 絶対問う」 などでは出て来る答えが変わってきます。

また、どの大学が好ましいですか？ という質問でも、選択肢にいわゆる名前の知れた大学しかなく、あとは（その他）であれば、選択肢も限られてきます。質問の順序によっても答えが微妙に変化する可能性があります。

質問方法も、アンケートをメールで回収するか、電話でインタービューするのか、直接面接調査するのかによっても、かなり参加者の反応が変わります。 正直に言わない場合もありますし、「こう答えてほしいんだろうな。」という答えをする傾向もあります。


このようにMedia が行う調査にはかなりの疑問がありますね。
信憑性は低いと思います。

元々、このようなリサーチ形態はSurvey と呼ばれ広く多くの人を調べることが利点です。
しかし、上記のような問題点が非常に多いので、researcher の間では、これは単なる事前調査として参考にするだけです。

このあと科学的に統計学的にも正当なリサーチをデザインする参考にします。

In short, このようなアンケート調査の結果は余興の一環だと考えるのがいいと思います。

uiuisooさん、こんにちは。

うしおだカウンセリングルームの潮田と申します。
恋愛、結婚、離婚、性の悩みなどを専門にしております。

晩婚化や未婚率の上昇は長引く不景気に関連している、というのが常識的な見解です。男性の年収と既婚者数は比例するというような統計が多数あるし、どの程度正確な数字かわかりませんが、ある程度はそういう傾向があるのでしょう。しかしそういった統計だけでは、貯金がたまるまで入籍を控えているのか、お金がないとそもそも彼女ができないのかまではわかりません。

そして、学歴となるとお金よりもっと曖昧だと思います。日本の大学の頂点を東大と位置づけたとしても、旧帝大系の国立大学と私大医学部と早慶上智の序列をつけるとなると、それぞれの価値観によって違ってくると思います。MARCHと関関同立と地方の国立大のどこに入学したいと思うかは、居住地域や親の経済力、学びたい学部があるか、などに左右されます。

つまり、おおまかなイメージで「一流大」というものはあるかもしれませんが、それはあくまでイメージということです。
そのアンケートに答えた人は、なんとなく知っている大学名が並んでいたのでMARCHととりあえず回答しただけかもしれません。

それに、地方の方のお話をうかがうと、その地方の国立大出身者は地元で公務員や教職という安定した職に就ける可能性が高いのでとても人気があるようです。むしろ東京の私大よりも歓迎されるのではないでしょうか？

uiuisooさんはまだお若いので、いろいろな情報に惑わされて心配してしまうのかもしれませんが、そもそもこの手の統計がどの程度正確か疑わしいこと、マスメディアは読者の興味を惹くために扇情的な書き方をする傾向があることを念頭に置き、あまり信用しないことです。

また、結婚の条件の一つとして学歴はあるかもしれませんが、それを最優先にするほど女性もバカではありませんよ。先行き不透明な日本社会を生き抜くのに必要な能力は、心身ともにたくましいサバイバル力だと思っている女性は多いはず。
すでに持っている学歴を云々するよりも、今後どのような仕事をしたいかというビジョンを描き、そのためにできる努力をすることです。そういう一本筋の通った生き方をしている男性の方がよほど素敵ですよ。