対象:インプラント・歯科口腔外科
つい先日、歯ぐきがはれると思いCTでみたところ、大きなのう胞が下の奥歯から3本目の銀歯に見つかりました。町の歯科医なので紹介状で大きな病院の口腔外科を紹介され、行きました。そこでもレントゲンや問診でやく10日間の入院でのう胞をとるとのことでした。ドクター曰く、動脈や神経線がそこだけレントゲンに映らないといういことは、のう胞と一体化しており、このまま放置しておくとあごの骨まで溶かすとのことでした。でも、現在では腫れもおさまり、痛みもありません。何を噛んでも痛みもないので、本当にそんなに全身麻酔をして抜歯をして、さらに動脈と神経と切り離すということもしないといけないものなのでしょうか。ほっとくことはできないかもしれませんが、銀歯をあけてのう胞の膿をだすことや、歯ぐきをきってそののう胞をだしてしまうとか、他に方法はないのでしょうか。
nikusenさん ( 北海道 / 男性 / 43歳 )
回答:3件
歯根嚢胞と仮定した場合の治療計画について
こんにちは。つくばオーラルケアクリニックの飯田です。
ちょっと専門的な話になりますが、歯根の先端部分を含む大きな嚢胞が顎骨の中にあった場合、治療方針としては、
1)嚢胞のみを摘出する。原因となった歯は保存する。
通常は歯肉を切開し、顎骨の側面に摘出すべき嚢胞に見合ったサイズの穴を開けて摘出する。
2)原因歯を抜歯し、抜歯した穴を少し広げて嚢胞を摘出する。
3)開窓療法=嚢胞の壁の一部を取り払い、嚢胞内部の減圧を図り縮小するのを待つ。しばらく経って、小さくなったところで摘出する。
などが考えられます。
どの治療法を選択すべきかは、歯自体の状況、歯と嚢胞の位置関係、嚢胞(と思われる病変)のサイズや形状と血管などとの位置関係、その他の条件を加味して選択します。
例えば1)を選択した場合に、原因歯の根っこ自体が傷んでいると、嚢胞が再発する可能性がございますし、一般的には大きな嚢胞は2)あるいは3)を選択することが多いです。
また、通常は奥歯の歯根嚢胞では2)を選択することが多いです。理由は奥歯は根が複数本あるため、根と複雑に絡み合うことで、病変の取り残しを生じやすいからです。
建前としては、「現時点では画像診断で歯根嚢胞が疑われる」という状態であり、もしかしたら嚢胞以外の病変の可能性もあります。診断が確定されるのは、実際に摘出物を病理検査してからになります。従って安全かつ確実に摘出できる方法が好ましいのです。治療方針の疑問点や要望は、遠慮なく担当医に伝えたうえで、よく相談して治療を進めてください。お大事になさいませ。
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評価・お礼

nikusenさん
2012/02/15 19:40本当にご丁寧な説明ありがとうございます。先生のおっしゃる通り、のう胞をできるだけ安全に摘出した上で、どんな病気なのかしっかり見極めないといけませんね。来週のCT検査の後、担当医とよく相談した上で、摘出手術を受けたいと考えます。
回答専門家

- 飯田 裕
- (茨城県 / 歯科医師/医学博士)
- つくばオーラルケアクリニック 開設管理者/院長
患者さんの性格や体質に合った「オーダーメイド治療」を提供
インプラント治療では、患者さんの身体的負担を軽くするため、シンプルな治療法の採用、短時間でダメージの少ない手術を実践しています。完全予約制による丁寧な診療と、近隣医療機関との緊密な連携、充実した検査体制で安全性の高い医療を提供します。
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袋 晃子
歯科医師
-
かなり大きな囊胞なら取られたほうがよいと思います。
こんにちは 群馬県前橋市 歯科ラブアンドティース院長の 袋 晃子です。
歯ぐきが腫れるのでCTを取られたとのことですから、骨の中でのその囊胞の位置や
大きさはあきらかになっているのでしょう?
(もしかしたらこの時点ではレントゲンだったのでしょうか?)
その上でとらないと嚢胞が神経を圧迫したりするため、
早期に摘出されたほうが良いという主治医の判断なのだと思います。
もちろん銀歯を開けての根の治療でも回復する可能性はありますので
やってみてもよいと思いますが、かなり大きな嚢胞があるのだとすれば
摘出されたほうがおすすめになると思います。
評価・お礼

nikusenさん
2012/02/14 23:16さっそくご丁寧なアドバイスありがとうございます。手術は、執刀する先生の都合と私の仕事の関係上、約1ケ月半後なので、いろいろと悩んでしまうと考えます。痛くてたまらない!仕事もできない!助けて!という感じなら、こんなに悩むこともなく、すぐに抜いて下さい!手術して下さいとなるのですが…。もしかしてこのまま、こののう胞は大きくならず、なんとかなるのかって思ってしまうのです。来週には、2度目の検査(CT)があるので、もう一度そこで先生と話してみたいと考えます。

河合 毅師
歯科医師
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のう胞の摘出について
はじめましてアトラスタワー歯科の河合と申します。
さて文面を拝見させていただきますと
恐らく小臼歯部分にのう胞が生じていると考えられます。
その部分には神経が近接しているため、のう胞を摘出する際には注意が必要になります。
術後の神経麻痺も起きやすいのです。
現在はある程度消炎しており、落ち着いていると思いますが免疫力の低下などで
再発して更に重い症状が出ることもあるので注意が必要です。
また、内容物が必ずしも炎症性のものとは限らず、摘出後に病理で診断して
病名が確定します。のう胞とは断定できないので大きな病院の口腔外科で
摘出することが安全だと思います。
大変だと思いますが、体調に気をつけてお大事にしてください。
アトラスタワーデンタルクリニック 中目黒インプラントセンター(http://8wa.jp/imp/)
評価・お礼

nikusenさん
2012/02/15 19:44先生の適切なご助言大変ありがとうございます。先生のおっしゃる通り、まずはそののう胞を取り除いて病理診断が必要なのです。来週のCT検査の後、早めに摘出手術を受けることにします。
(現在のポイント:7pt)
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