対象:住宅設計・構造
平屋、38坪程度で三重県に新築します。換気方法は第3種です。
サッシはアルミサッシ(断熱タイプ)のペア、Low-Eガラスになっています。
断熱材をアイシネンにしようと思ったのですが、
掃き出しの窓が、ダイニング、廊下に各3枚の引き違い、リビングに4枚の引き違い窓があるので、
せっかく高い金額を出してもサッシがアルミでは意味がないのかなと思えてきて迷っています。
アイシネンで窓も樹脂複合サッシにできればいいのですが、予算的に難しいので、
断熱材はグラスウールにして、窓を複合サッシにした方が家全体としての効果は高いのでしょうか。
何か良い断熱方法などもあれば教えていただけるとありがたいです。
ひらやさん ( 三重県 / 女性 / 35歳 )
回答:3件
熱損失係数から考えられること
熱損失係数Q値というものがあるのですが、この計算をするときにサッシ周りがその数値大きく影響することがあります。
断熱材は、グラスウールでも高性能のものであれば、そんなに問題ないのですが、内側がアルミのサッシの場合はその低下は大きくなりやすいです。
そこから考えても、サッシはアルミ+樹脂複合か延焼などが関係なければ樹脂サッシが有効です。
あとLOW-Eガラスを使っているという事ですが、他の方位はいいのですが南側にLOW-Eガラスを使うのは、冬の太陽光を屋内に取り入れることが出来なくなるので、やめた方が無難でしょう。設計の方に確認されるといいと思います。
参考になれば嬉しいです。
八納啓造
評価・お礼

ひらやさん
2011/09/24 00:27早速の回答ありがとうございます。とても参考になりました。
樹脂複合を検討しようと思います。
LOW-Eガラスは冬用の予定なのですが冬用でもやめた方がいいのでしょうか…確認してみます。
回答専門家

- 八納 啓造
- (建築家)
- 株式会社G proportion アーキテクツ 代表取締役
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石塚 和彦
建築家
-
建物の断熱性能は、窓が大きく影響します。
初めまして。石塚和彦アトリエ一級建築士事務所の石塚と申します。
新築のご計画、楽しみですね!
前出の回答がとても分かりやすいのですが、断熱性能に関してのご質問ですので、
建物の断熱性能がシビアな寒冷地での視点から、もう少し付け加えてお答えしたいと思います。
建物の断熱性能を示す指標として、熱損失係数「Q値」というものがあります。
「Q値」は小さいほど断熱性能がよいのですが、その値に大きく影響するのは、実は窓と換気なのです。
せっかく断熱材の性能を上げても、サッシとガラスの性能が悪いと壁に穴があいているのと同じことで、そこからどんどん室内の熱が逃げていくことになります。
予算が許せば、是非、樹脂サッシ+Low-Eペアガラスをお勧めします!
Low-Eペアガラスの冬季用断熱型の使い方は、Low-E膜のついたガラス面を室内側にすると熱損失をより効果的に減らすことができます。
また、前出の回答でご指摘があるように、日射熱の取得は若干小さくなりますが、Low-Eペアガラスによる熱損失の低減の効果が全体として上回るので、南面でもLow-Eペアガラスを使用して大丈夫だと思います。
もちろん、夏の熱気を遮り冷房の冷気を外に逃がさないためにも樹脂サッシ+Low-Eペアガラスは有効です。
断熱材もいろいろな種類があって悩ましいですよね。
商品によって断熱材の性能も様々ですが、グラスウールでも厚さを厚くすればアイシネンのような断熱材と同じ性能を持たせることができます。
単純にいってしまうと、断熱材の性能の良し悪しは商品に関係ないということなのです。
一番よいのは、施工する工務店・施工会社がいつも使っていて施工に慣れているものを使うことだと思います。
そして、蛇足ですが、もうひとつ。
断熱性能を高めても、建物の気密と換気計画がおろそかになっては結露やカビの原因になってしまいます。
施工会社と設計者の方と、しっかり相談しながら、よい家創りを楽しんでくださいね。
参考になれば幸いです。
石塚 和彦
評価・お礼

ひらやさん
2011/09/24 09:42よくわかりました!
樹脂サッシとLow-Eペアガラスにぜひしたくなってきました。
換気計画もしっかり検討したいです。ありがとうございました!

石塚 和彦
2011/09/25 22:51ご評価いただき、有難うございます。
是非、家創りを楽しんでくださいね。

中郷 洋次
建築家
-
調湿もお忘れなく!
兵庫県の設計事務所 イフラヴァの中郷と申します。
先日も同じような悩みをお持ちのお施主さまから相談がありまして、
その時の内容をお話しさせていただきます。
場所は、奈良県と兵庫県ですので、参考にしてください。
すでに回答ありますように、窓ガラスは断熱上重要ポイントです。
Low-Eガラスは金額的にもだいぶリーズナブルになってきていることもあり、
全周 Low-Eガラス(ペア)を採用。
樹脂サッシ、樹脂複合サッシについては、費用対効果の問題で不採用(外壁面積に対して小さい)
代案として、カーテンボックスを設置に、窓を厚手のカーテンで大きく包むことにしました。
経験上、この方法結構効果があります。
補足事項として、今年は樹脂サッシの防火認定問題もあり、
メーカーの対応も不明確な部分もあり、今回は見送りました。
断熱材に関してですが、どちらのケースもアイシネン採用になりました。
アイシネン、セルロースファイバー等の吹付・充填系の断熱材は、断熱効果もあるのですが、
防音効果が高いところが採用理由です。
このことはメーカーは積極的に宣伝していませんが、
外壁からの騒音や、2世帯住宅の躯体伝達音を止めてくれます。
断熱材というよりも、断熱+防音材という観点で採用になりました。
断熱性能をあげることを単に気密性能をあげるととらえる方が多くいらっしゃいますが、
日本のような湿度の高いエリアでは、調湿は避けては通れず、
機械換気に頼らずに、風が抜けるような家が理想ですね^^
結果、そういう家づくりをしていきますと、
光熱費等のランニングコストを抑えていくことができます。
ご参考になれば幸いです。
イフラヴァ 中郷
評価・お礼

ひらやさん
2011/09/27 01:43カーテンボックス、カーテンならかなり費用が押さえられますね。
効果があると教えていただけて参考になります。
風が抜けるようにも気をつけたいと思います。
ありがとうございました!
(現在のポイント:-pt)
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