対象:ペットの医療・健康
うちの猫が来週1歳になるのを機に、マイクロチップの装着を検討しています。
子猫の時にも、病院で少し聞いたりしたのですが、その時に少しばかり太めの注射針を見せてもらい、痛そうだなとちょっとひるんでしまったのですが、今回の大震災に接し、もしもの時のためにはやっぱり。。。と考えています。
マイクロチップを入れていれば、もしも迷子になって、自分の元に戻ってこれなかったとしても、最悪の事態(保健所で・・・)にはならない、きっとどこかで元気でいるって希望がもてますよね。
ただ、一番気になるのが、首の後ろに装着して、なでたりブラッシングしたりすることで猫に痛みや違和感がないのか、なでている自分にも手触りでわかってしまうのか?ということです。
これからずっと抱っこしたりお手入れするときに、どうなんだろう?と。
それから、時々目にする”副作用”のことも、確率は低いのでしょうが少し気になります。
そのことも含めて、マイクロチップについてなんでも結構ですので、ぜひ情報をお願いします。
pecopecokilalaさん ( 大分県 / 女性 / 41歳 )
回答:1件
Re:ネコのマイクロチップ装着について(検討中)
マイクロチップ自体は直径2ミリで長さが12ミリとかなり小さいものです。そこを触るとマイクロチップを感じることができます。その部分での猫の痛みなどは少ないと思われます。
各獣医師でのマイクロチップでの挿入時の感想などを各メーカーがまとめており、その中では猫が痛みや違和感を感じるという意見はありませんでした。もちろん、マイクロチップの副反応などがあった場合は違います。
次にマイクロチップの副反応についてですが、大きく分けるとアレルギー、マイクロチップの迷入、MRI撮影時での不具合、腫瘍性変化があります。
アレルギーに関しては欧米の230万頭の調査報告で、マイクロチップがによる死亡事故は現在のところ1例のみ報告されています。
また、0.0001%の患者で副反応が起きており、その大部分は肘や肩への迷入と報告されています。こういった事例が生じた場合は痛みや不具合がありますが、現在の日本のマイクロチップ普及率を考えると日本に1頭いるかいないかぐらいの割合です。もちろん確実に起きないとは言えませんが、非常に稀です。
マイクロチップを挿入していると、MRI撮影時に不具合が起きます。頸部MRI検査を受ける際にはその部分を検査できません。どうしても受けなければいけない場合は、マイクロチップを一旦摘出してからの検査になります。ただし、猫で頸部MRI検査を受ける必要があるのは極めて稀なケースと言えます。
腫瘍性変化に関してはワクチン同様に悪性腫瘍を発現する報告が見られました。ただ、それにおいてもワクチン接種部位肉腫の発生率より遥かに可能性は低いものになります。
最後にマイクロチップ挿入時の痛みについてですが、もちろん多少太い注射を刺しますから痛みはありますが、非常に短時間ですみますし、出血もほとんどありません。当院では去勢・避妊手術時にもお勧めしていますが、非麻酔下でも患者様が暴れることなく挿入できています。見た目より痛みは少ないのではないかと個人的には考えています。
長々と返信させて頂きましたが、マイクロチップ自体はメリット・デメリットを考えるとデメリットは少なく、今回のような震災時や、日常生活の中での脱走や迷子といったケースに非常に有効性の高いものになりますので設置することをお勧めします。もし不安な場合はお近くの病院か当院までご相談にいらしてください。
評価・お礼
pecopecokilalaさん
2011/06/12 21:41お忙しいところ、とても詳しく教えていただいてありがとうございました。
勇気を出して本日かかりつけの獣医さんでマイクロチップをしていただきました。
うちの猫は無麻酔では少し痛がりましたが、表面麻酔のスプレーをしてから注射をして無事にアッという間に完了しました。心配していたゴロゴロも全然なくて、慎重に探さないとわからないくらいです。本人も全然なんともないようです。
確かに、太い針を刺す時はかわいそうで目を覆いましたが、してよかったです。もちろん迷子などには気をつけますが、天災や不測の事態のときにはこれで安心です。
先生の回答に背中を押していただきました。本当にありがとうございました。
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