対象:住宅設計・構造
建替えをお勧めします
築100年を経過した家ならば、古民家再生と云う選択肢もありますが、昭和35年築の住宅であれば、そろそろ耐用年数に来ているかと思います。当時の木造家屋の欠点はコンクリート基礎の上に直接木の土台を置いている事にあります。
比熱の大きいコンクリートが梅雨時期になると結露を発生させ土台を濡らします。木材は乾燥・湿潤を繰り返せば直ぐに腐ります。木製桟橋を良く観察していれば、水の中の木と水面上の木は丈夫なのに、波み打ち際の濡れたり乾いたりする部分が一番多く傷んでいます。
昭和35年築の建物の土台の断面積は恐らく半分程度になっているかと思います。部屋内で床が壁廻りで沈んでいる処はありませんか?
現在の工法の主流はコンクリートの基礎と土台の間に空間を設け直接湿気が伝わらない様に工夫されています。また当時の建物はトイレ・浴室と云った水廻りも湿気を呼び込む構造になっていました。現在はユニットバスやトイレの乾式工法化が進んでいますので、家の寿命と云う観点からは20年前の建物とは比較にならない位長寿命化しています。
あと、既存の住まいをリフォームして満足の行くライフスタイルを構築出来ますでしょうか?
昭和35年当時の間取りでは独立した部屋が暗い廊下を通じて並んでいるものが多く見受けられます。
そう云う間取りで苦痛がないのであればリフォーム(耐震改修)も選択肢ですが、そうでなければ建替えされた方が長い目で見て省資源につながるかと思います。
回答専門家
- 福味 健治
- ( 大阪府 / 建築家 )
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
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この回答の相談
現在、昭和35年建築、昭和50年増築し70坪(木造、土壁、モルタル、セメント瓦)に住んでいます。 老朽化で屋根や窓を変えなくてはいけないのと、寒いこと、ネズミが出ることがあり… [続きを読む]
スイッチさん (福島県/45歳/男性)
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