対象:住宅設計・構造
大雑把な基本をおこたえします
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今回のコバキョンさんのご意見はとても真っ当で嬉しいと感じましたので出てまいりました、須永豪と申します。
木造在来工法は、柱が重さを支え、つっかえ棒の筋交がヨコ揺れに踏ん張ります。
ですのでそれらの骨組みが腐るまでが構造体の寿命です。
腐らせないために、シロアリ・湿気・雨漏り・結露などの対策をみなさん色々講じます。
そのため「日頃のメンテナンスで寿命が決まる」と言われます。
良いところは、腐った箇所は部分的に取り替えが可能なことです。日本は木造の歴史が深いので大抵の大工さんが皆高い技術をもっています。
ツーバイフォーは、9mm程度の合板と細い枠材と釘とでパネル化されることで、加重やヨコ揺れに耐える硬さとなっています。
パネルがパネルでなくなるとき、つまり「釘が錆びるまで」が躯体の寿命です。
ただし一度大きな地震に遭うと釘・釘穴は緩みますから、そのまま2度目の大地震(や大きな余震)に遭えばガッチリ耐えてくれることは期待できません。
もちろんシロアリ・湿気・雨漏り・結露などで腐ってもいけませんので、メンテナンスも大切です。
長所は「経済性」。(の、はずなのですが・・・)
鉄筋コンクリートは頑強そうに見えます。じっさいしばらくの間はとても頑強です。
文字通り鉄筋とコンクリートが一体となって力を発揮します。
経年(酸性の雨・大気)とともにコンクリートが中性化し、鉄筋が錆びると力を失い寿命となります。
青山の同潤会アパートはよく頑張っていましたが(寿命はもう完全に越えていたようです)、あれで築76年でした。かつては100年もつと言われた鉄筋コンクリートですが、最近は50年ももたないという話しも耳にします。まだ歴史の浅い建材なので不明な点もあります。長所は「ガッチリ感」でしょうか。
(制限の字数が尽きてしまいました。もし興味があれば続きをこちらでご覧いただけますと幸いです→http://profile.allabout.co.jp/fs/sunaga/column/detail/66391)
評価・お礼
コバキョン さん
速攻&長い文章のご回答、どうもありがとうございます。
各工法のメリット・デメリットをわかりやすく書いてくださり、理解が深まりました。
須永さんの実績の住宅への興味も湧きました。
しかしながら、どの建築会社にお願いすればよいのか、当分わからない状態が続き、迷いそうです。
須永さんもおっしゃってましたが、是非、他の先生方のご意見も聞きたいなと思いました。
回答専門家
- 須永 豪
- ( 長野県 / 建築家 )
- 須永豪・サバイバルデザイン
響きあう木の空間
森や山と人、地球が健全に回っていく様子を見届けたい。 木を街に届け人の営みに森をもたらし木が、森が、地球が、生命が、人が、そして星々や宇宙までもが響あいはじめるそんな木の建築空間宇宙の意図が起動する響きあう木の空間をつくろう
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この回答の相談
新築戸建て住宅を検討しています。
家への要望は、60年間(死ぬまで)大掛かりな躯体のメンテナンスをしなくても大地震による倒壊の心配が無い家です。(60年間、耐震等級3以上の… [続きを読む]
コバキョンさん (千葉県/31歳/女性)
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