対象:一般歯科・歯の治療
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吉岡 武史
歯科医師
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かみ合わせを考慮した推奨の治療順序
かみ合わせ治療
こんにちは歯科医師の吉岡武史です。
かみ合わせ治療を専門にしています。
食い縛りがひどく、関連したトラブルであると感じたので
追加のアドバイスです。 参考になれば幸いです。
*■1 現状の考察
**(現状は?)片咬みのパターン
「右側にどこか高い部分がある」か
「左側のかみ合わせの低い場所がある」
等の場合にパターンに多い症状です。
**(変化1)ナイトガードで左上の痛みが軽減した理由
作成されたのは「上顎」ですか?
バランスが悪い下顎のナイトガードでも
似たような現象が起こりえますが、
左側歯列内での力の分散が
左上の疼痛消退に導いたと思われます。
**(変化2) 左下が痛みがでてきた理由
ナイトガードでは片側内の力の分散のみで、
''左右の奥歯の力のバランスが改善されていない''
ため、咬合力が集中し、負担過重となった左下6番に
痛みが出てきた可能性があります。
*■2 今回の問題点 と 治療法 の概略
**問題点・症状 治療
[歯並び]------------矯正治療
||
[かみ合わせ]--------咬合調整 or スプリント or 矯正治療
|
[左側の食い縛り]-----スプリント
|
[左上の痛み]------ナイトガード
|
[左下、顎の痛み]---根管治療、(現状では抜歯の可能性あり)
*■3 かみ合わせを考慮した推奨の治療順序
1 疼痛などのある場所の応急処置を行う。(左下6番)
2 スプリント(新規作成)で臼歯部の咬合バランスの確保。
3 顎の痛みの軽減または消退を確認。
4 その咬合を参考に、矯正治療の目標を設定する。
5 左下6番の経過を確認し、仮修復又は抜歯。
6 矯正治療。
7 矯正治療後に左下6番関連の最終補綴。
8 必要であればリテーナーを兼ねたナイトガード等を作成する。
補足
*■4 食い縛りの不調の改善を優先する理由
**(理由1) 食い縛りの不調の改善が主訴の場合
矯正治療期間は長期になるため、待たなければなりません。
どの程度良くなるかはその時まで分からないと言う事です。
左側に集中しているトラブルの原因改善も先になると言う事です。
安心して矯正治療に専念する為にも、痛み等の解消を早くしたいです。
**(理由2) 矯正治療の進行について
力のコントロールがされないままでは治療の進行に
不安があると言う事です。
噛み締めや食い縛り、歯ぎしりなどの問題を抱える方の
治療は平均以上の期間がかかる場合もあります。
**(理由3) 矯正後の不安
片咬みが無くなっていなければ痛みの再発や、
矯正終了後の歯並びの崩壊が起きやすくなります。
*■5 この回答中での言葉の定義
「ナイトガード」
歯の保護に夜間使用、期間未定。
「スプリント」
積極的な力のコントロールをするものとして使用する。
良くなるまでの期間限定。
効果がなければ使用しないほうが良いもの。
*■6 まとめ
かみ合わせ治療は先生によって判断が異なります。
まずかかりつけの先生と十分に相談して下さい。
しっかりと自分の状態を見極め、納得できる治療を受け、
快適な生活を送られるようなることを期待しています。
大変でしょうが、がんばって下さい。
吉岡
身体バランスをみるかみ合わせ治療 よしおか歯科
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