対象:経営コンサルティング
長坂 有浩
経営コンサルタント
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株価を高くするために何ができるかを考えてください。
株式増資は株価×株数で調達金額が決まります。
未上場の株価はいくつかの算定式がありますが、一般的には当期純利益×5-15倍(会社の成長ステージによって異なる)で出した簡易的な時価総額÷株数で出されます。
普通株式の場合、議決権は会社の経営を時に揺るがすほどのインパクトを与えます。
理論的に考えれば、株価を高くすればその分少ない株数で調達ができ、持ち株比率へのインパクトも少なくなります。
普通株式において、これ以外に経営権を損なわずに増資ができる方法はありません。
株価を高くする方法は以下の二つです。
(1)当期純利益を向上させる
(2)将来3-5年間の収益計画で成長シナリオを論理的に作り上げる
直斤で利益がそれほど大きく向上しないのであれば、将来的なシナリオを作り上げるのが一番です。
ただし、将来的に上場しないのであれば、実は当期純利益を多くするのは得策ではありません。
経費で利益を少なくしたほうが、税金も少なくてすむからです。
ここに未上場の会社のジレンマがあるかと思います。
ほかに方法があるとすれば、転換社債を検討してみてはいかがでしょうか。
経営権が維持できるように、行使価格を高めに設定します。
投資家が行使できない間は、銀行預金よりもいい金利を払ってあげるのです。
ただし、一般的には大きく乖離した行使価格は敬遠されがち。
金利を享受するのであれば、社債でも同じです。
そのあたりは、これも会社側が成長シナリオをどのようにプレゼンするかにかかっていると思います。
少し前までは、大幅に株式分割をしたり、1円増資で株数を大幅に増やして、理論株価よりも高い株価で増資をしていたところもあります。ITバブルの際には、紙のみの事業計画書で高い株価で調達できた時代もありました。
今はもうそれは難しいと思ってください。
テクニックでやったものは会社法、税法ともにすぐに規制される傾向にあります。
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この回答の相談
同族、友好株主の経営権を損なわず増資をするには種類
株式の発行以外になにか方法がありますか。
ポプラさん (埼玉県/33歳/男性)
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