対象:ペットの医療・健康
RE:避妊手術について
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まず避妊手術の時期と病気の予防についての関連ですが、乳腺腫瘍においては初回発情前に避妊手術を行なうことによってかなり高い確率で予防することができます。しかしながら発情をすでに迎えてしまっているからといって避妊手術が病気の予防にならないかというとそうではありません。乳腺の腫瘍だけでなく卵巣や子宮があることによって子宮蓄膿症や卵巣の腫瘍といった疾患にかかる可能性がありますのでやはり出産を希望されないのであれば避妊手術を行なった方がよいでしょう。
また避妊手術の術式についてですが、卵巣だけを取り出す方法と卵巣と子宮を全て取り出す方法どちらがより優れているかという明確な結論は出ていません。世界的にも国によって主に行なわれている術式が異なっているようです。データとしては卵巣子宮全摘出術の方が術後の尿失禁の発生率がわずかながらに高いという報告があるようです。しかしながら、卵巣だけ摘出した場合、目に見えなくともほんのわずかでも卵巣の取り残しがあると妊娠や子宮蓄膿症を起こしてしまう可能性があります。以上のような理由から当院では避妊手術の際は卵巣子宮全摘出術の術式をとらせていただいております。
上記のような理由を踏まえて、個々の獣医師それぞれに適切だと考えている術式は異なっているというのが現状です。もし全摘出を望まれるのであればその意思をしっかり獣医師に伝えて相談するべきだと思います。ただし、その獣医師にとって慣れた術式の方が安全に手術に臨めるでしょうし、あまり良い返事をもらえないようであれば他の病院に相談してみるのも一つの方法だと思います。
評価・お礼
さおりママ さん
お忙しい所、いろいろ教えて頂きまして有難うございます。
お話を聞いて私的にも全摘出手術の方が良いと思うようになったのですが、かかりつけの先生の術式は卵巣のみなので、どういう風に伝えればいいのか(気を悪くされないよう)考えて、でも自分の意思ははっきりと伝えてみようと思います。
有難うございました。
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