対象:心の病気・カウンセリング
気分変調症(ディスチミア)
ご主人が「気分変調症」と診断されたものの、診断に疑問あり、対応に苦慮されていらっしゃるとのこと、心よりお見舞い申し上げます。
''気分変調症(ディスチミア)''とは、軽度の抑うつ気分や不眠、食欲不振などが、2年以上続く状態をいいます。典型的なうつ病(メランコリー親和型)が、中高年の人格が成熟された方々に生じることに比べ、このタイプのうつ病(ディスチミア親和型)は、若年の未成熟な方々に生じるといわれています(画像をクリックすると拡大します)。必ずしも周りに当り散らすことが特徴とは言えませんが、メランコリー親和型うつ病に比べると、他罰的で自責感の乏しいところはあります。メランコリー親和型うつ病が疾患として独立していることに比べると、性格的な要素が強く、「病み終えない」とも言われています。詳しくは九州大学精神科の樽味・神庭先生らが提唱されていましたが、拙著コラム最近のうつ病シリーズもご一読いただけると幸いです。
''リスパダール''は、統合失調症をはじめ精神病の幻覚妄想や興奮に対して用いる薬です。主治医の先生はご主人の症状を認識されていらっしゃるとは思いますが、ご家族のご意見へは十分に答えられてはいられないようですね・・・セカンドオピニオンや転医などを考慮されてよいでしょう。
治療としては、典型的なうつ病のように休職・療養していれば治るものではなく、より積極的な介入・対応が必要とされます。拙著コラム認知行動療法もご参考にしていただけると幸いです。ご家族としても負担の大きいことと改めてお見舞い申し上げます。より良い治療を受けられることをお祈りしております。
茅野 分(銀座泰明クリニック)
回答専門家
- 茅野 分
- ( 東京都 / 医師(精神科) )
- 銀座泰明クリニック 院長
東京・銀座の心療内科・精神科、夜間・土曜も診療しております。
東京・銀座の心療内科・精神科です。夜間・土曜も診療しております。都会で毎日、忙しく過ごされている方々へ、心身の健康をサポートいたします。不眠、不安、うつ病などに関して、お気軽にご相談ください。
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