写真館の経営を始めるにあたって - 小松 和弘 - 専門家プロファイル

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小松 和弘 専門家

小松 和弘
経営コンサルタント

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写真館の経営を始めるにあたって

2016/04/24 20:27

コロンコロンさんはじめまして。
写真スタジオの経営を始めるあたってのご相談ですね。

コロンコロンさんご自身が写真スタジオの経営に関するノウハウがなく、どのようなとこを準備していけばよいか、分からない状態のように見受けられます。

コロンコロンさんが今の不動産屋の会社員から、まったく未知の世界に挑戦しようとされていることは素晴らしいことですが、生活をかけて挑戦するわけですから、ぼんやりとした目的や業界へのイメージのまま起業をするのはリスクが高いと考えられます。

会社経営をする場合、まずは、経営目的を立てる必要があります。もちろん生活のためということではあると思いますが、写真スタジオの経営を通じて、将来どのようなことを実現したいのかをまず明確にしましょう。例えば、「写真を通して地域に住む家族の絆形成に貢献することで、○○地域一番のシェアを持つ子供写真スタジオになる」などです。
経営目的はなぜ会社を経営するのか、という最も根本的なものですので、信念をもって経営目的を明確にできない場合は、コロンコロンさんがやりたいこと、できることはもっと他にもある可能性が高いです。その場合は、写真スタジオに固執せずに、別の方法も考えられた方がよいかと思います。

経営目的が立てられれば、その目的を達成するために活かせる強み、克服しなければならない弱み、そして経営する環境における機会と脅威を分析し、具体的なアクションを計画していくことになります。

分析をする上では、写真スタジオの経営について、情報を集めることが必要かと思いますが、これまで写真関連の業界と無縁だったコロンコロンさんが、独力で情報収集するには限界があるように感じます。

情報収集の方法はいくつか考えられますが、例えば、写真館のフランチャイズチェーンを展開している会社の話を聞いてみるのも一つの方法かと思いますので、紹介いたします。

写真館に限らず、フランチャイズを展開している会社は自社のフランチャイズチェーンに参加してくれる経営者を探しています。インターネット等で検索をすると、写真館でもいくつかのフランチャイズチェーンの会社が見つかります。
どの会社も、フランチャイズへの参画を検討してくれる経営者候補の方には、業界に関する情報や経営に必要な情報を提供してくれます。
その中で、写真館や写真スタジオの経営に必要なノウハウはどのようなものがあるか、業界の市場はどのようになっているか、いくらの資金が必要かといった情報が得られると思います。

フランチャイズに入るかどうかは別にして、いろいろなパターンの写真館経営のノウハウを持つ会社から得られる情報は、写真業界を詳しくご存じないコロンコロンさんにとっては貴重なものと思いますので、一度、そのような会社にコンタクトを取ってみてはいかがでしょうか。

もし、自身に足りないものが多く、フランチャイズに参画することで得られることが多いとお考えになれば、フランチャイズに入ってしまうのも一つの手です。ただし、コロンコロンさんの経営目的がはっきりしている場合に、フランチャイズに入ることで、その経営目的が達成できるかどうかをしっかりと考えてください。このような経営方針を決める大事な局面で重要になるのが経営目的ですので、繰り返しになりますが、一番最初に経営目的を明確にすることをお勧めします。

最後に、いくつか個別にされている質問にお答えしますが、いずれも上述の経営目的や分析がしっかりできれば、見方も変わってきますので、現時点では参考程度にしていただければ幸いです。
●質問1
現在は会社員で、休みも少なく、なかなか時間が取れません。パートなどにして起業に向けて専念した上がいいでしょうか?

回答
質問の文章全体を拝見して、今の段階では、まだ起業に対する明確な自信や決意を持つことができていないように見受けられます。そのような状態で今の会社員としての地位を手放すことはリスクが高いように思います。お仕事をしながらでも、上述した経営目的の明確化や業界に対する知識の吸収をもう少し進め、起業の自信が持てたときに、アクションを起こされてはいかがでしょうか。

●質問2
また、Webの知識もあまりないので、まず働きながらアルバム作りや、HP作成、スクラップブッキングの専門知識などの知識を得た方がいいでしょうか?

回答
経営目的を達成するために必要な知識であれば必要ですが、今の段階では具体的なアクションを考えられる状況ではないように思います。しっかりと経営目的を立て、分析を通して必要な行動を起こされる必要があります。

●質問3
カメラマンも自身で行いたいのですが、専門にやってきていないので、今から勉強するには時間もお金もかかりますし、
開業の際は、カメラマンを探した方がいいでしょうか?

回答
経営目的を達成するために、プロのカメラマンの能力が必要なのであれば、社員や外注としてカメラマンを雇う必要があるかと思います。その能力が経営上必要とした場合には、財務的な目線からは、起業直後や短期的な能力の獲得には外注が向いていますが、将来的に他社と差別化していく時には、ご自身や社員が能力を身に着け、自社内にノウハウを蓄積することが必要になります。

●質問4
そもそも一戸建てを用立てることが一番難しいのかなとか考えており、購入する際はこのまま会社員でいたほうがいいかなとも思っています。

回答
借入をするために会社員でいた方がよいか、という質問とさせていただきます。確かに居住用として住宅ローンを組み一戸建てを購入するのであれば、起業の準備としてパートになるよりは給与所得者としての会社員の方が断然有利でしょう。
しかし、事業目的で写真スタジオを建てるのであれば、企業や事業主として、収益をあげられる事業であることを納得してもらったうえで、銀行などから融資を受ける必要があります。事業目的の物件のための融資であれば、結局は事業であげた収益により返済できるかどうかを見て、銀行などは融資を決定するはずです。会社員でいた方が事業収益をあげられるのであれば、会社員でいた方がよいかと思いますが、そのようなケースは考えづらいのではないでしょうか。


起業全般や情報収集の参考になりそうな情報を以下に記載しますので、あわせてこちらも確認してみてください。

中小企業ビジネス支援サイト J-Net21
http://j-net21.smrj.go.jp/index.html

写真館フランチャイズ企業 Orange Studio
http://orangestudio.jp/fc/

上記の内容で参考になりましたでしょうか。
コロンコロンさんのご成功をお祈りします。

目的
経営
事業
起業
開業

回答専門家

小松 和弘
小松 和弘
( 東京都 / 経営コンサルタント )
ホットネット株式会社 代表取締役
03-6685-6749
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この回答の相談

写真館を経営したいです。

法人・ビジネス 独立開業 2016/03/17 14:49

こんにちは。二人の子供を持ちながら会社員として働いている女性です。
タイトルの通り、一戸建てタイプの写真スタジオを経営したいと思っています。
ターゲットは、小さな子供を持つ家族です。

写真は好きですが… [続きを読む]

コロンコロンさん (埼玉県/36歳/女性)

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