対象:住宅設計・構造
伊藤 一郎
建築家
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思い描く生活シーン
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東京で設計事務所をしております伊藤と申します。
ご質問拝見いたしました。
窓の開け方というのは色々な可能性・選択肢があるので大変お悩みになる所だと思います。
窓を開ける上では構造的な制限をクリアすることが必要ですので、そこはご担当の方に良くご確認いただくことを前提に申し上げさせていただきます。
まず、1690×2030の引違い掃き出し窓というのは縦長ですし、意外に有効開口幅も小さいので出入りがスムーズではありません。6mという大きな面に設ける窓として、またウッドデッキとの連続性を考える上では、1690×2030を二つというのはあまり相応しくないように思います。
その意味では、真ん中に壁があること自体は不自然ではないのでそれぞれの幅をもう少し広げるか、4枚引違い窓を真ん中に一つ設ける方が良いと思います。
さらに、もう少し踏み込んで考えますと、リビングダイニングやウッドデッキまで含めたこの場所での過ごし方にふさわしい設えというものがあると思います。
例えば気候の良い時期にウッドデッキでお茶や食事を楽しんだり、ご友人たちとバーベキューをなどとお考えなら、主にダイニングとウッドデッキの連続性が重要になるので、ダイニング側の掃き出し窓の幅を大きくしておきたいでしょう。この場合デッキスペースは真ん中ではなくダイニング側がメインになるかと思います。
また、リビングでゆっくりTVを楽しんだり映画を見たりしたい場合はリビング側は腰窓にしても落ち着くかもしれません。
あるいは、リビングダイニング全体をウッドデッキと一体的な空間とし、お子様が広々したところで元気に遊びまわるイメージなら真ん中に4枚建てのサッシを1つ設けて大きく開けられるのが良いかもしれません。
使い方は一つではないとは思いますが、具体的な生活のシーンを思い浮かべて頂きながら、chimwemwe様ご家族にふさわしい設えをご検討いただければと思います。
模型やパースなどを使って立体的に雰囲気を確かめられれば、一段とイメージが湧くのだと思いますが。
注意すべきは、解放感を優先するとどうしても窓を大きくしたくなり、その分夏の外の熱や冬の冷気がガラスから入ってきやすいことにもなりますが、ガラスをペアガラスや断熱ガラスにすることでも改善できます。
また、ウッドデッキに伸ばす屋根の奥行が適切であれば、夏の暑い日差しをカットしつつ冬の暖かな日差しを室内奥まで取り込むことが可能になります。
ウッドデッキとの連続性を強調する手法として、LDとウッドデッキの床や天井の仕上げ材を統一する表現も有効です。
以上、ご参考になれば幸いです。
評価・お礼
chimwemwe さん
2014/07/31 23:26
お礼が遅くなりまして申し訳ありません。
大変参考になるアドレスをご丁寧に下さり、ありがとうございます。
大変参考になります。
窓はやはり横長の大きい窓にしようと思います。
具体的な生活シーンとウッドデッキとの連続性、もう少し良く考えてみます。
これから、間取りや屋根など他にも相談したいことが増えるかと思いますが、また相談させてもらえれば助かります。
伊藤 一郎
2014/08/01 11:44
高い評価を有難うございました。
家づくりは決心の連続です。しかも色々なことが複雑に絡み合ってくるのでお悩みの事も多いでしょう。
しかし新居での具体的な生活を思い浮かべれば、ワクワクするような楽しい作業に思えるはずです。
直接ご質問がありましたら、無料メール相談も行っておりますのでご利用ください。
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この回答の相談
6m×6mのほぼ正方形のLDK、LDだけだと6m×3.7m(約13畳)で南に横長に面しています。
南側に1690×2030の引き違い吐き出し窓を2つ付ける予定です。2つの間は70cm程あります。
道路側ではありますが、解放感を優… [続きを読む]
chimwemweさん (茨城県/37歳/女性)
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