対象:住宅設計・構造
表面結露とは関係がないのでは。
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こんにちは、ちゅうさん。
シーズ・アーキスタディオの白崎です。
兵庫県で合計150ミリのロックウールはかなりのハイスペックですね。
また、今から4年程前に私は縁があって、『ディテール』という建築の専門雑誌で「ハウスメーカーのディテールテクニック」という連載をやりました。その時、大手8社を取材させてもらいましたが、2重の防湿気密フィルムを考えているところはありませんでした。
兵庫でこの断熱材の厚さは次世代省エネ基準を大きくクリアしています。
私が調べる限り(※)、「次世代省エネの断熱仕様を守り、全館空調をしていれば、結露の心配はない」という結果が出ています。
(※)建築技術別冊「結露の完全克服マニュアル」・・・この本は幾つかの論文を編集したものです。
ここで言っているのは、実験データをとるために、室環境を定常状態にしている。つまり、全館空調が前提での論文です。つまり、北海道のように全館暖房が普及している地域では、有効な実験データと論文です。
兵庫県の、ちゅうさんの住宅は全館空調を予定していますか?そうであれば、住宅会社の言うとおり。
居室のみで廊下などは空調しない個別空調であれば、「結露しない」とは言い切れません。
どんなに断熱材を施しても、ゆっくり時間をかけて熱は伝わっていきます。時間がどの位かかるかが断熱材の性能数値だと思ってください。
つまり、空調しない部分があると、時間をかけて外気の温度に近づいてしまうわけです。そうすると、結露の心配がでてきます。
個別空調のときに大事なのは、空気を動かして、なるべく館内の温度ムラをなくすことです。
2重の防湿気密フィルムは壁内結露に有効ですが、壁表面に発生する結露にはあまり関係がありません。
評価・お礼
ちゅう さん
『内側に気密フィルムを2重に入れるので、湿気が入りにくい環境になっていると思います。
仮に湿気が壁内に入ったとしても、構造材を痛めるところまではいかないと思っていいです。断熱性能がゆっくり落ちていくぐらいでしょう。』
この回答を頂けて、大変心強く思いました。
専門的な知識を持つ第三者の存在って、いいですね。本当に白崎さんには感謝しています。
お忙しい中貴重なお時間を割いて頂きまして、ありがとうございました。
構造合板は、外側はもしかしたら構造合板ではなく、透湿抵抗の低い別の素材かもしれません。構造模型を見て、勝手にそう思い込んだのかもしれません。今度行った時に再確認します。ご指摘ありがとうございました。
本は今まで初心者向けからマニアック向け(二級建築士の入門書)までいろいろ読んできましたから、なんとか探してみたいと思います。住宅は人間が作るもので、不完全なものですが、無理のない安定した枠組みさえ構築しておけば、ほぼ不満のない住まい方ができるはず、と考えています。まだまだ勉強中ですので、また機会があれば、ご指導をよろしくお願いします。。
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この回答の相談
関西のある北欧輸入住宅のモデルハウスに見学に行った時に感じた疑問です。
その住宅は木質パネル工法で,ロックウール(以下RW)による内側充填断熱です。
構造模型によると,2×4材と2×… [続きを読む]
ちゅうさん (兵庫県/32歳/男性)
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