可能ですが、いくつか条件があります。

こんにちは。

ご家族が経営されている事務所の中での営業ということで、それ自体には全く問題ないかと思います。

ただし、何も証憑や契約が無い状況でご家族の事業にご利用になる分の家賃を支払った場合、単に家にお金を入れているように見えてしまい、事業の経費としての家賃支払いだと認められないリスクがあります。
そのため、何らかの賃貸契約を書面で交わすことが必要かと思います。

そこで、ご家族が借りられている賃貸契約が第三者への転貸を認めているか否かにもよりますが、物件の主である大家さんにはご相談頂くとして、契約の形態をどうするか？という問題があります。

大きくは、「大家さんとご家族の契約はそのままで、一部を転貸する契約をご家族の事業と相談者様で結ぶ」ことと、「大家さんとご家族の契約を転貸する分を除いた契約に改め、大家さんと相談者様が転貸分の契約を結ぶ」というパターンがあります。

これについて、後者だとご家族と大家さんの既存の契約に変更（厳密には、再契約になるかと思います）が必要ですし、大家さんにとっては相談者様がゆくゆくはご自身の事務所を契約された場合などに店舗の中にちょっとだけ空地ができてしまうことになってしまいます。
（お身内でなければ、そういったスペースは通常借りませんし、ご家族も難しいでしょう）

そのため、大家さんの了承の元、ご家族から転貸する契約を相談者様が結ぶというのが無難かなと思います。

もし相談者様がご家族とこじれて契約を破棄した場合も、大家さんは今まで通りご家族の事業から家賃を回収できれば差し支えないはずなので、一度ご家族と大家さんを含め三者面談されては如何でしょうか？

契約書は、大家さんの会社でお使いのものを使うよう依頼があればそれで良いかと思いますし、特に指定が無ければ「賃貸契約 テンプレート」で検索すれば、雛形を探すことができます。

仕訳については、現金で支払う場合は「地代家賃 / 現金」ですし、振込の場合は「地代家賃 / 預金」となります。

なお、電気代や水道代など負担する場合は、上記の仕訳の「地代家賃」を「水道光熱費」に読み替えてください。
金額については、ご家族がまとめて支払う光熱費×間借りする面積÷全体の面積で計算するのが一般的かと思います。

こういったテーマは、ご家族の間のことである前に事業と事業の間のお話となりますので、契約書や月々の請求書は必ずご用意ください。