制震ダンパーには決められた評価基準がありません

耐震診断・改修工事を手がける（有）トラスト・ホームの荒木と申します。

昨年　Ｍ９という巨大な東日本大震災が発生しましたが、
今後３０年以内の発生確率が、首都直下型＝８３％、東海地震＝８８％、東南海地震＝６０％、南海地震＝５０％といわれていますので、これから家を建てる方は、その建物が大きな地震を受けることを想定しておく必要があると思います。

揺れを抑える制震ダンパーは間違いなく地震被害を軽減させますので、当社も耐震改修工事の際には積極的に採用しています。

但し、建築基準法には“制震”に関する規定はなく、あくまでも耐震基準を満たしたうえでプラスαという扱いです。
そのため制震ダンパーには、耐震部材・工法のような統一の評価基準および性能の認定機関が存在しません。
＊耐震は、新築では国土交通大臣、改修では（財）建築防災協会が認定した部材・工法でなければ公的には認められません。

よって、どの商品が優れているか？また実際の建物に設置した場合どの商品の費用対効果が優れているか？など質問２・３はいまのところ誰も明確に答えられと思います。
質問４については両手以上はあると思います。

【参考】
当社はＴ社の制震ダンパーを採用しています。　その理由としては、
１．耐震部材としてですが、国土交通大臣認定と建築防災協会認定を取得している。
→企業の姿勢と商品の信頼性
２．時刻歴応答解析で制震効果をシミュレーション可能。
→公的な評価方法ではなくあきまでも目安だが、効果を具体的に示すことができないものはお客様に提案できない。
３．「αダンパーＥｘ２」同様の四隅取付けタイプの他、より制震効果が大きい筋交タイプも有する。
→改修工事のバリエーションが増える

施主がOKであれば上記１～３は関係ありませんので、まずは契約した工務店に相談して、工事上の問題（取付け箇所や断熱材との絡みなど）がないか？を確認のうえ、実際の工事を行う工務店に調査・判断させることをお勧めいたします。