対象:不動産売買
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昭和55年築の軽量鉄骨の中古物件について
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るるるばあちゃ さま
はじめまして、不動産コンサルティング会社、アドキャストの藤森と申します。
ご質問いただきました件ですが、
1については、一般的に既存の土台や柱・壁などを取り払ってしまうことや、
天井を抜いて吹き抜けにしたり、壁に大きな窓を作るリフォームは、
耐震性を低下させる可能性があります。
また、構造体が老朽化している場合は、それらの工事が耐震性に関係してくる影響も
大きくなると思いますから、こういった工事をする際は、充分な打ち合わせが必要です。
場合によっては補強工事も合わせて考える必要があります。
尚、新耐震基準が施行された昭和56年6月1日以前に建築確認を受けた建物ということでは、
それ以降に建築確認を受けたものより耐震性は低いと言われています。
2の耐震補強の工事費用は、その程度によっても金額に幅がありますので、
だいたい幾らと言えるものではありません。
ただ、それらの見積もりを出すことも合わせて、住宅診断や耐震診断を行うタイミングが
「契約前までに」というところは、とても大切です。
売主によっては、契約前の物件については建物調査も、地盤調査も行わせてもらえないこと
がありますので、それら調査ができないまま契約する場合でも、せめて瑕疵担保責任の
期間内に調査や請求を行える様、考えておくとよいと思います。
解体費用については建物の構造だけでなく、地域や業者よって相場・料金設定に差が
あるようですが、東京都内でしたら1坪あたり、木造で3.0万~6.0万、鉄骨造で3.5万~5.5
万、鉄筋造で4.0万~7.0万などが相場かと思います。
但し、前面道路が狭くトラック・重機が通行困難な立地や、作業の困難度に係る不整形地の
場合は解体費用が高くなるケースもあるようです。
アスベストを含む建物の解体の場合は専門業者に依頼しなければなりません。
昭和30~50年代の建物であれば、アスベストは高い確率で使用されていると予想されます。
アスベスト使用の場合1.5倍~2.0倍の割増が考えられると聞いた事があります。
この解体費用も契約前に見積もりを出し、資金計画や予算にムリがないか良く検討することが必要です。
補足
中古住宅を購入する際の注意点の一つに、将来どの時期に建て替えが必要となるかを
見極めることがあります。適切な時期に最適なメンテナンスを行うことも必要です。
築年数が建て替え時期に近い物件を購入した場合、その残債が多額に残っているうちに
建て替えのタイミングをむかえ、もともとの購入資金に、更に建て替え資金が上乗せとな
り、その後の支払いがショートしてしまう失敗が考えられます。
鉄骨造の場合、法定耐用年数は19年~34年といわれていますから、
・その時期は何年後に来るのか?
・建て替えの資金はどう捻出するのか?
・自分はその時、何歳なのか?
・借入することは可能か?
・自己資金はいくら貯蓄できているか?
それらの資金計画と自分の状況に問題がなければ、
3については、ご自身で気に入った物件であれば、
昭和55年築というだけで、見合わせる理由にはならないと思います。
中古住宅を購入する際の注意点
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評価・お礼

るるるばあちゃ さん
2012/03/12 08:20おはようございます。藤森先生,わかりやすく,丁寧なご回答,ありがとうございました。あらゆる視点からのアドバイス,本当に勉強になりました。「自分はその時,何歳なのか・・・」。長期にわたって色々考えていたつもりでしたが,先生のご指摘を受けて,大きな買い物の割に,まだまだ甘い部分があると自覚しました。やはり契約前には,きちんと住宅診断や耐震診断を取り入れて,もっともっと具体的な数字を出して検討していきたいと思いました。藤森先生,本当にありがとうございました。
回答専門家

- 藤森 哲也
- ( 不動産コンサルタント )
- 株式会社アドキャスト 代表取締役
将来必要なお金を把握せずに、家を買うのって怖くないですか?
売ってしまえば終わり・・・になりがちな不動産業界の現状に疑問を抱き、不動産購入には欠かせないお金の勉強をスタート。FP資格を取得。住宅購入に向けての資金計画、購入後の人生設計までトータルにサポートする「一生涯のパートナー」を目指しています。
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るるるばあちゃさん (滋賀県/46歳/女性)
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