対象:住宅設計・構造
通し柱の大きさ
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横浜の設計事務所です。
柱の大きさ等にはいろいろな技術基準がありますが、とりあえずそれは置いといて
通し柱を105角にしていいかどうかと聞かれたらそれはできます。
しかし、隅角部の通し柱は二方向から梁が取り付いてきて、その梁を留めるための
仕口加工で2ヶ所にガッサリ穴を開けられてしまいます。
この断面欠損の為にかなり弱くなります。
ある大工さんとこの話をしたところ、その部分を持って持ち上げたらポッキリ折れた事
があると言ってました。
ですのでどうしても105角にしたい時は、仕口加工の穴(かかり部分)を限りなく
浅くしてもらって、そのかわりに脇に添え柱をして下から支えます。
そして金物で引っ張って固定します。
通し柱そのものをやめてホールダウン金物で上下をつなぐ事もできます。
通し柱を120角にして土台や管柱が105角だと納まりがうまくいかなくて手がかかります。
(できない事ではありませんが、施工ミスの原因にもなりえます)、
それなら全部を120角にしたほうがよっぽど手間代考えると安いと思います。
構造材の値段は、総工費からすると10%前後くらいの比率がほとんどです。
それぐらいの値段で人間で言えば骨格にあたる構造材を値切ってもいいことないと思います。
太ければ、腐朽やシロアリなどにもそれなり強くなりますし。
できれば、営業さんではなくきちんと資格をもった設計者と話をさせてもらったほうが
いいと思います。
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評価・お礼
minminmama さん
2012/01/18 16:04
ありがとうございます。
補強方法など細かい相談ができるかわかりませんが、聞いてみようと思います。
とおし柱をやめてホールダウンで上下をつなぐほうが、105角のとおし柱より強いのですか?
だとしたら、なぜ105の通し柱を計画するのでしょう?
わかりません。。。
ご意見いただければ嬉しいです。
小松原 敬
2012/01/18 16:30
通し柱の役割が構造的には微妙にはっきりしていないのが原因です。
1階と2階が地震時にズレるのを防ぐという役割は当然昔はあったのですが
今は筋交いや合板で固める事が基本になっているので、ズレるような変形を
許さないという方向になっています。
地震などで通し柱がぽっきり折れるのはよく見る光景ですが、折れたから倒壊した
というよりは変形して倒壊した結果折れるというのが順番のようです。
また、垂直方向の引き抜きはホールダウン金物で担保するというのが今の基準
なので、弱点となる細い通し柱よりはそれがない事を想定した通し柱のない
構造を選ぶ設計者もいます。
通常は、慣習的な部分とあればいろいろ役に立つ事もあって通し柱を一般的には
使いますが。結局は、構造的な設計をどうするかによるので、構造設計が重要です。
回答専門家
- 小松原 敬
- ( 神奈川県 / 建築家 )
- 一級建築士事務所 オフィス・アースワークス 代表
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