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村田 英幸
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閲覧数順 2016年12月09日更新

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他よりも安い家賃で、家族に賃貸マンションを貸すと課税される?

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他よりも安い家賃で、家族に賃貸マンションを貸すと課税される?

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不動産賃貸業を営むAは、大学を卒業しても就職先がなかなか決まらない
長男Bのために、A所有の賃貸マンションの1室を他の入居者よりも
有利な条件で貸すことにしました。

そこで、家賃は通常は12万円ですが、固定資産税の月割額である4万円で
貸すことにしました。
さて、この場合長男Bになんらかの課税はされるのでしょうか。

不動産賃貸業を営んでいらっしゃる場合、家族には他よりも
有利な条件で貸してあげることは、よくあることだと思います。

その場合の、課税関係をここで整理しておきます。

今回は、結論に至るプロセスが非常に大切なのであえて結論は
最後まで、記載しません。

今回の事例は、月額12万円(年間144万円)の家賃を月額4万円
(年間48万円)にしたことによる差額年間96万円について、Bに贈与税が
課税されるかどうかが、論点となります。

相続税法9条では、著しく低い価額で利益を受けた場合をみなし贈与として
贈与税の課税対象としています。

今回の144万円と48万円との差額96万円が、相続税法9条の課税対象か否かを
検討する必要があります。

ここで、Bは賃貸マンションの固定資産税相当額の家賃を支払うことになっていますが
固定資産税相当額の家賃を支払っただけでは、賃貸借ではなく
使用貸借であると、過去の最高裁判決では判断されています。

この考え方を当てはめると、A-B間の関係も賃貸借ではなくて使用貸借と
なります。

A-B間が使用貸借となると、相続税法基本通達9-10を当てはめて
考える必要があります。通達の原文は下記URLでご確認ください

http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/sisan/sozoku/01/06.htm#a-9_10

上記基本通達9-10のただし書きには、以下の記述があります。
『ただし、その利益を受ける金額が少額である場合又は課税上弊害がないと認められる場合には、
 強いてこの取扱いをしなくても妨げないものとする。』

つまり、使用貸借関係によるBの受ける経済的利益が「少額である場合」には
贈与税の課税はされないということです。

さて、ここでBの受ける経済的利益の金額ですが、年間96万円であり
贈与税の基礎控除110万円を下回っています。

そのため、「利益を受ける金額が少額である」と判断され贈与税の
課税はありません。

このように、親子間などで家賃等を設定する場合には様々な税務上の
判断が必要になります。

中途半端な、相続税対策は後で思わぬ高額課税になりかねません。
相続税対策は、税の専門家の適切な助言に基づいて行ってください。


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