見ごたえ、さらに読みごたえのあるカタログ。(10) - 広告デザイン・制作 - 専門家プロファイル

上田善隆
オフィスゼンリュウ 代表
京都府
広告プランナー

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赤坂 卓哉
赤坂 卓哉
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山藤 惠三
(クリエイティブディレクター)
山藤 惠三
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閲覧数順 2024年04月23日更新

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見ごたえ、さらに読みごたえのあるカタログ。(10)

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 そのなかで現代仏壇の八木会長が書かれた仏壇の考え方、「魂棚」の話が圧巻でした。「魂棚」というのは民俗学者の草分け、柳田國男さんの「先祖の話」に書かれていたもので、仏教が日本に入ってくるよりもはるかに昔、つまり弥生時代のころから日本人は、自分の家に簡単な棚を作り先祖を祀っていたという話です。仏教が入ってくるよりも前の話ですから、仏壇とは言えません。これを「先祖壇」または「魂棚」と呼んだらどうかという意見です。この「魂棚」という概念は数年後、建築家の皆さんと話したことがありますがとても受けが良かったです。現代仏壇はまさにこの「魂棚」がルーツになっているのです。会長のこの発見が現代仏壇の開発の大きな原動力になったわけです。


 このように漠然と思っていた概念、気が付いていたけれどまだ自分の近くの人にだけしか伝えていないものを、明確に「言葉」で表現して広告物にして伝えてしまう、また経営方針までも一般読者側から読まれてもいいようにアレンジしてPRしてしまえば、さらにより深く社内スタッフに浸透していきます。こうして現代仏壇の開発方針、販売方針がこの総合カタログを通じて広く行き渡りました。いわばこのカタログが大事な顔になったのです。特に従来型仏壇を頑固なまでに売り続け、一歩も引かない一般小売店の店主にまでも現代仏壇のあり方が徐々に知られるようになっていきます。

 この本のタイトルをGAT ROOMと名付けました。たくさんの人が集まる部屋という意味の GATHER 新しい生活を見つける入口 GATE みんな一緒にという TOGATHER こういった意味合いを持たせました。僕が勝手に黙って付けて表紙にしました。誰かからクレームが来るだろうと思い、身構えていたのですが誰からも異論はありませんでした。どうでもいいと考えたのか代案が思い浮かばなかったのか、本の内容に圧倒されたのか、あるいはただ無視されていたのかよく分かりませんが、ちょっと物足りないなと感じていました。


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