思考・感情・本能 コミュニケーションギャップの問題 - 対人力・コミュニケーションスキル - 専門家プロファイル

中嶋 真澄
エニアグラムアソシエイツ代表 ビジネススキル講師
東京都
ビジネススキル講師

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閲覧数順 2024年04月25日更新

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思考・感情・本能 コミュニケーションギャップの問題

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私たちは頭で物事を考え、理解し、ハートで感じ、共感し、本能的直観を働かせ、体で動きます。

 思考・感情・本能の三つは、どれも世界を認識するための重要な精神機能であるといえるでしょう。

いわゆる知情意ですが、これらはバランスが取れているにこしたことはないのでしょうが、この三つのうちどの機能を使っているかというのは、人によって差があり、それがその人の能力ともなり、また個性ともなっているものです。

思考タイプ:頭の中の思考を使って、じっくり物事を考える人。また、頭の回転が速く理屈っぽい人。先々のいろんな可能性に頭を巡らせる人。

○感情タイプ:人との気持ちの触れ合いを大事にする人、感情の揺れが大きい人、フィーリングやイメージで語る人。共感能力に優れた人。

○本能タイプ:これまでの経験や身体感覚、本能的な直感で物事を判断する人、意志と決断力がある人。腹が据わっている人。

じつは、このような違いがコミュニケーションギャップのもとになっていることもあるのです。

頭で考える=思考とは、プロセスをたどっていくものです。本来の思考はその筋道をたどり、さまざまな可能性について考えるため、結論に至るまでに時間がかかる。アイデアのひらめきは、考えに考えて、あるとき天啓のごとく降ってくる。何も考えないで、アイデアだけが降ってくるということは、本来はありえないのかもしれません。

しかし、本能タイプで気の短い上司は、こういった思考タイプの部下にたいして、「早くしろ」「結論から言え」とせかしてしまうかもしれません。

また、感情タイプの上司は、フィーリングやイメージで部下に物事を伝えようとするでしょう。しかし、フィーリングやイメージというものは、それがなんらか形になっていなければなかなか伝わりにくい。部下にとってみれば、「上司はいうことがころころ変わる」ということになるかもしれません。

イメージやフィーリングだけでは具体性に欠ける場合があります。また、感情で物事を判断しようとすると、客観性や公平性に欠ける判断となることがあります。

「どう思いますか?」「あなたの考えは?」と聞かれて、すぐに「はい」と答える人は何らかの意見を持っているということ。それは思考をめぐらせた結果ではなく、これまでの経験や直観からくるものです。ですから、強い意見を持つ人ほど、思考に柔軟性がないですね。

上司がこういう人だと、なかなか聞く耳をもってくれない場合があります。その代り、決断は早いかもしれませんが。

自分自身のなかで、このような三つの精神機能がどのように働いているかに気付いていないと、考えを述べているつもりが、たんに自分の主義主張を展開しているだけであったり、理屈は通っていても人の気持ちにまったく配慮できていない考えであったり、考えはいろいろ出てくるが、どうすればいいのか決断が下せないといったことが起こりうるわけです。

一度、あなたのなかで、自分の考えと、気持ちと、意見とを区別するようにしてみてください。

意外に、思考と感情の区別がつかない、考えているつもりでいたけど考えていなかったなど、区別がつきにくいかもしれません。

コミュニケーションを図りづらい、上司や部下と自分との、物事のとらえ方の違いに気付くこともあるでしょう。

 

 

 

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