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平 仁
ABC税理士法人 税理士
東京都
税理士

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税調専門家委員会、国際課税小委員会スタート

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税制改正 平成23年度税制改正

税制調査会は6日、専門家委員会として国際課税小委員会を立ち上げ、

第1回会合では、金子宏先生が基調講演をなされたという。

 

国際課税小委員会のメンバーには、税調委員から中里実東大教授(税法)、

三木義一青学大教授(税法)、田近栄治一橋大教授(財政学)、辻山栄子

早大教授(会計学)が選出され、特別委員として国際課税を専門とする

青山慶二筑波大教授の他、森信茂樹中大教授、増井良啓東大教授、渕圭吾

学習院大教授という4名の税法学者が選出され、座長には中里先生が

選任されています。

 

非常に吟味された面白い提言が期待できるメンバーだと思います。

また、複雑な法解釈を是正するためにも、従来の税調とは異なり、

税法学者が6名と過半数が選出されていることも評価されよう。

複雑怪奇な国際課税を一般の税理士が普通に解釈できる状況にできるよう

積極的な議論をお願いしたいところですね。

 

ところで、第1回の資料では、金子先生の過去に書かれた記事が3点、

税研1998年9月号時流「国際航空運賃と消費税」、

Tax Notes International 1998年12月14日号tax analysts

“Proposal for International Humanitarian Tax – A Consumption Tax on

International Air Travel”

日経新聞2006年8月3日朝刊経済教室「人道支援の税制創設を」

の3点が添付されていました。

 

日経新聞記事の文章を紹介すると、「消費税率引き上げに合わせて、筆者は

消費税制の消費中立性を高め、また消費税制の中に国際支援の要素をも

持ち込むために、ぜひとも国際人道税を制度化するべきだと考えている。

国際人道税とは、国際航空運賃に定率の消費税をかけ、その税収を適当な

国際機関に転送し、国際機関の手で民族紛争、宗教紛争、部族紛争などで

飢餓に苦しみ、あるいは心身の障害を受けた児童や乳幼児の救援に充てる

という構想である。」と、現行では消費税が課されていない国際航空運賃に

消費税をかけ、その税収を国際支援の財源にしようと提言されているんです。

 

金子先生によると、フランスでは、国際連帯税という名称で実際に導入

されているとのこと。そういえば、昨夏の民主党マニフェストにも

国際連帯税という文言がありましたね。これは偶然なのでしょうか?

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