- 宮本 ゆかり
- マイウェイネットワーク
- ビジネススキル講師
対象:ビジネススキル
そんな中、お客様から支持され、商売が成り立っていくために必要なキーワードは何だろう?と考えてみました。
それは、ズバリ!「感動」です。
では、感動とは、どんな時に生まれるのでしょう?
それは、ある事前期待値に対して、その後、提供されたサービスやモノが、その期待値を上回った時に生まれます。
例えば、ある喫茶店でコーヒーとケーキセットを注文したとします。
メニューに写っている写真では、いちごのショートケーキが大きくて美味しそうに見えました。
当然、お客さんは、その後出てくるケーキが、自分の頭の中で想像したものと一致することを期待しています。
ところが、予想していたものより、実際、運ばれてケーキが小さかったとしたら・・・?
ここに不満が生まれます。
一方、もし、コーヒーだけを注文したお客さんがいたとします。
事前期待値はコーヒーです。
ところが、もし、その後、運ばれてきたコーヒーに“プチケーキ”が付いてきたとしたらどうでしょう?
想定外のケーキに感激するはずです。(ケーキが好きな私の場合は・・・ですが)
要は、ケーキの大きさ云々ではなく、事前の期待値と比較してその後のサービスが期待を上回るかどうか?という問題です。
ところで話は変わりますが、以前、たまたまある歯医者さんに行きました。(初めて行ってみた歯医者です)
虫歯ができたらしいので、日本に滞在中に治そうと思ったのです。
どんな歯医者さんなのか、ちょっとドキドキしましたが、幸い先生は優しそう。
診察の結果、歯の型をとって義歯を作り、ブリッジをしなければならないことになりました。
その件は承諾し、型をとって、数日後に出来上がった義歯をハメる作業に入りました。
既存の歯にしっくりハマるために、先生は何度も義歯を削っては丁寧に調整していました。
先生 「これでどうですかー? 違和感ないですか?」
私 「はい。特に問題はないですけど・・・」
先生 「今まで、この噛み合わせでどうでしたか?十分に噛めてました?」
私 「は・・・?こんなもんだと思って生きてきたので、特に問題は感じないんですが・・・」
先生 「実は、もともとの歯が、微妙に噛み合わせが合ってないんですよ。
だから新しく型をとったほうの歯も、同じようになりますね。
このまま付けたら付けたで問題はないと思うんですが・・・」
私 「・・・・」
先生 「うーん・・・。やっぱり、せっかくだから、もっとちゃんと噛み合わせできるように
持ち帰って調整させてください。
すみませんねー。また2、3日お時間いただきますけど、お金はかかりません
ので・・・」
この先生の職人魂と、患者の立場に立った対応に感動しました!!
出来上がった義歯を、そのまま黙ってつけておいたって、患者の私は、それが当たり前だと思って、それでも十分満足はするのです。
ところが、この先生は、その先を考え、一歩踏み込んだサービスを提供してくださったのです。
これって当然、感動レベル! 一気にファンになりました。
私は次回も間違いなく、またこの歯医者さんを選択します。
そして、周りにも口コミで宣伝します。
感動を提供できる人こそが、商売繁盛する時代といえるでしょう。