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閲覧数順 2017年08月23日更新

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過去からの先入観が「人事戦略を制約している」と思ったこと

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 お勧めの取り組み

 このところ、人が採れない、人手不足とおっしゃる企業が増えてきています。

 そのことに起因した人件費の高騰、人が集まらないことによる機会損失、さらに店舗閉鎖などといったことから、人手不足倒産というような話も耳にすることが出てきました。

 

 そんな中でも、企業から出てくる求人要件を見ていると、まだまだ過去からの先入観から離れられていないと感じることがあります。これは業種や職種にかかわらず、人が採れないと言っているわりには、求めている人材が20代後半から30代前半までの若手であったり、経歴がぴったりの即戦力であったり、どこでも欲しがると思われる競争率が高い人材を求めていたりします。

 

 私の出身業界ということで関わることが多いIT系の企業でもこのような傾向は見られ、例えばシニアの技術者は「顧客にあまり歓迎されない」「扱いづらい」「コスト高である」などということから、あまり歓迎していないという話が良く出て来ます。

 最近は本当に人が採用できないので、このあたりの基準が緩んできている様子は見られるものの、やはり本音では、シニア人材を活用するというよりは避けたい意識の方が強く、結局求めている人材像の大半は、「5年以上の経験がある若手技術者で、できれば男性主体がよい」というような画一的なものであったりします。

 

 4、5年前の就職氷河期と言われたころの買い手市場の感覚から、未だに抜けられない人も多数目にします。一度染みついた感覚で、なおかつそれが自分たちにとって都合が良いものであったりすると、その発想を変えるのはなかなか難しいということでしょう。

 

 いろいろな企業の方々に人材に関する話を聞くと、「現状の男女比を大きくは変えたくない」「年齢構成をピラミッドで保ちたい」「できれば新卒中心で」「できれば男性で」など、旧来からの価値観で話される方はまだまだ多いです。

 

 それでも成り立つ見通しがあるのであれば、そういうやり方を否定はしませんが、日本の少子高齢化、人口減少というマクロ的な状況を考えれば、これまでのやり方を維持していくのは相当に困難なことです。

 このあたりの対応策として、女性やシニア世代、外国人の活用などが言われますが、では思ったらすぐできるのかというと、ことはそれほど簡単ではありません。

 

 例えば、子育て世代の女性では、就業可能な時間に制約がありますし、子供の急病などで突発的に休まざるを得ないこともありますから、仕事自体の分業と組織内でお互いがフォローし合う体制づくりが必要になります。属人的な仕事のやり方では立ち行きません。

 

 シニア人材であれば、これまで培った経験をどのように活かしてもらうかという観点になりますから、どんな役割を期待し、実際にどんな仕事をやってもらうかという業務内容とのマッチングが重要になります。そうでなければ、単に期待外れというレッテルが貼られてしまいます。

 

 外国人の場合は、言葉の壁や文化の違いがありますから、それらを理解した上での労務管理やマネジメントなど、それなりのノウハウが必要です。軌道に乗るまでには相応の時間もかかるでしょう。

 

 他にも、大企業ではバブル期の大量採用に起因して、シニア世代の人余り状況がありますが、他企業への人材シフトはなかなか進みません。比較的高額な報酬、職務経験と期待値のミスマッチ、本人の意識が伴わないなど、原因は一つではありません。

 

 最近は「女性活躍」や「ダイバーシティ」という名のもとに、ようやくこれらの取り組みが進み始めましたが、企業の人材採用を担う現場では、今までの先入観からなのか、これらの動きを本音では受け入れづらいと思っている人がまだまだいるようです。

 

 こんな状況を見るにつけ、これからの企業の人事戦略は、これまで自社で考えていた常識から脱却し、発想を大きく切り替えていかなければならない時期なのだと思います。

 今までは、なんだかんだと理由をつけて受け入れてこなかった人材を受け入れ、それをどうやって活かしていくかを考えなければ、人手不足はますます進んで行くでしょう。

 

 これからは、人材を選別するというよりも、どんな仕組みを作り、どんな教育研修を施し、どんな仕事を与えていけば戦力化できるかということを考えていく必要があります。人材の流動化、再配置という企業の枠を越えた取り組みも必要でしょう。

 

 「企業の人事戦略」に関わる方々が、まずは過去からの先入観を捨て、発想を切り替えていくことが必要になっていると思います。

 

 

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