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新・事業承継税制のことが30分で分かるQ&A

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発表 原稿
月刊経理WOMAN11月号に、
「新・事業承継税制」のことが30分で分かるQ&A
という原稿を書きました。

新しい事業承継税制については、今年の10月から新制度が適用
されますが、具体的な税制の内容については、まだ政府税調からも
与党税調からも正式発表されておりませんので、税調の見解の
早期開示が求められるところです。
ただ、今年の10月に遡って適用されることは、平成20年改正で
決まっていますので、早期の政治決着が待たれますね。
ここでも判例紹介をしておりますが、遡及適用に関する福岡高裁、
東京地裁、千葉地裁の判決では、遡及適用合憲の結論が出ています。
私は租税法律主義が求めるもののうち、予測可能性の確保の観点
から不利益遡及適用については否定的な考えを持っておりますが、
有利適用については、第三者保護の必要性が低いことから、
有利適用であれば許されると解しています。
新事業承継税制も納税者にとって有利適用ですので、
積極的に活用していきたいものです。

ところで、事業承継税制については、
現行の10%減額から80%の納税猶予に変更されることから、
減税効果が非常に大きく、我々の業界では非常に注目されています。
しかし、未だに業界を対象としたセミナーばかりで、
納税者に直接、情報発信されているケースが少ないと思います。
私は4ヶ月前の7月半ばに、このテーマで東京東信用金庫金町支店で
セミナーを開催させて頂きました。情報が明確になった時点で
第2弾のセミナーが出来れば、と考えているところです。

ただ、減税効果が大きい反面、事業承継者には非常にリスキーな
制度になっているように感じています。
その最大の問題が「納税猶予」問題です。
相続税の20%しか払わなくて良いとなれば、事業継承者にとって
ありがたい制度かもしれません。しかし、そのための要件が、
現在公表されている資料から推察する限り、非常にハードルが高いのです。

まず5年間の事業継続要件です。
事業承継後5年間は、承継者が会社の代表者であり続けなければならず、
雇用も80%を維持しなければならないことになっています。
多くの中小企業は、年齢構成がいびつで、現社長と同年代の従業員が
多いところが多いのではないでしょうか。しかし、80%の納税猶予を
受けるためには、承継後5年間、従業員数の80%の雇用を維持
しなければならないため、やめる方の代わりを探してこないと、
猶予適用除外として、納付義務がそのタイミングで発生することになります。
また、株式保有要件には年数要件がなく、最悪の読み方をすると、
死ぬまで猶予対象株式を保有し続ける必要が出てくるかもしれません。

経理WOMANにはこのように書きました。
「従業員数の多い中堅企業はともかく、家族経営の零細企業にとって、
雇用の8割維持は非常に困難な条件です。たとえば、両親と子供2名、
従業員1名の5名で経営している場合、相続が発生して4名になっても
8割の維持はできています。しかし、その5年以内に再度相続が
発生して3名になった場合、雇用が75%になり、納税猶予の適用から
除外されます。」(92ページ)

ただ、リスクばかりではありません。
相続発生時に大きな問題となる事業用財産の散逸を防止することが
可能になったのです。つまり、民法の遺留分に対する特例措置として、
生前贈与株式を遺留分の対象から除外したのです。
したがって、事業用財産を法人所有とし、株式を生前に移転させておけば、
法的には事業用財産は完全に事業承継者のものとなるわけです。
相続時に財産の取り合いから兄弟ケンカが始まることも多く、
そのために、事業の継続が困難になるケースも多かっただけに、
遺留分の対象から除外されるこの改正の効果は大きいですね。
ただ、民法の特例については、10月ではなく、来年
(1月とも4月とも言われていますが)からの適用になります。
時期が異なりますので、注意して下さい。

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(東京都 / 税理士)
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