地方法人特別税(税務弘報12月号) - 会計・経理全般 - 専門家プロファイル

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地方法人特別税(税務弘報12月号)

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発表 原稿
税務弘報12月号に、「地方法人特別税の創設」という原稿を書きました。

我々税理士は地方税を得意としている方は少ないと思います。
私はその数少ない一人でありたいと思っています。
平成13年に連結納税時代における法人事業税の在り方(国士舘法研論集2号)、
平成14年に固定資産税評価額における適正な時価(資産評価政策学5巻2号)、
平成15年に連結納税制度における質問検査権(国士舘法研論集4号)
ー子会社を担当する地方税職員と税理士の守秘義務を中心にしてー
と3本の地方税関係の論文を発表しています。

話を戻しましょう。

福田政権下における地方税改革として行われた地方法人特別税の創設は、
近い将来来るべき、抜本的な地方税大改革の前に行われた暫定措置に過ぎません。
しかし、その方向性は、地方税財源が都市部に集中することがないよう、
財源の地域的偏在性の是正のために行われたものであり、
近い将来実施されるはずの地方税改革と同じ方向を向いたものである。

つまり、地域的な偏在性の大きい地方法人二税のうち、
法人事業税の税率を引き下げ、その分を地方法人特別税・地方法人特別譲与税
として、法人事業税分の財源を、地域的偏在が少ないように配分する制度である。

地方税改革の方向性として、地方消費税の拡充が求められ、
今回の地方法人特別税も制度設計としては、地方消費税と類似した設計に
なっているように思いますので、地方独自の視点からの税務調査が
ほとんど不可能になる点も含め、地方自治の観点からは疑問があります。

平成13年、15年に発表した前掲論文でも指摘した点ですが、
地方法人特別税はあくまで国税であり、地方法人特別譲与税は、国税として
徴収した地方法人特別税を地方に譲与するための制度であることから、
地方交付税と何も変わることがないため、「税額に各都道府県が疑問を持った
としても、各都道府県は自県にのみ課税権及び徴収権を有するに過ぎないため、
(略)質問検査権を行使しがたい」(前掲13年論文96ページ)であろう。

私は、地方独自の視点からの独自課税の推進こそ、地方自治のあるべき姿であり、
国税に乗っかって、交付税を当てにするのは筋違いだろうと考えています。
もちろん、現状では、地方税職員の調査能力の問題もあるでしょう。
私が税理士補佐人として訴訟参加した東京高裁平成20年7月10日判決
(TAINSコードZ999-8202)においても、調査の現場にほとんどでたことのない
調査担当者のずさんな調査を鵜呑みにして税額3億円を超える処分がなされ、
その結果、東京高裁は納税者勝訴の判決を下していることを考えても、
東京都でさえ、調査能力に疑問がある状況とはいえ、交付税で行ったり、
地方消費税や地方法人特別税の場合には、地方税職員に調査検眼が一切
与えられていない。「地方自治体の租税職員には調査能力がないから
法的にも調査権限を与えないとしていいものであろうか。」(前掲15年論文
85ページ)地方自治の観点から、地方税については、地方税職員にも
調査権限を与えるのがスジであろう。

来るべき地方税大改革の折には地方自治が達成できるようなシステムが
構築されることを願ってやまない。

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