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化粧品輸入販売プロセス③~要件確認(その2)~

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化粧品薬事申請 輸出入ビジネス


こんにちは。サニー行政書士事務所の岡村です。

前回のコラムでは、化粧品を輸入販売するために必要な化粧品製造販売業許可及び化粧品製造業許可の取得に関する要件の1つ、人的要件を見ました。

前回: 化粧品輸入販売プロセス②~要件確認(その1)~

今回は、もう1つの要件である物的要件について見ていきます。
人的要件が『ヒト』に関する基準、一方の物的要件は『ハコ』に関する基準です。
この要件は、製造業許可において見られる要素になります。
※製造販売業許可と製造業許可を同一所在地で取得する場合、製造販売業の方でも、実際の立入調査の際、総括製造販売責任者の仕事場所や仕事においての導線等についてチェックが入ることがあります。

化粧品の場合、物的要件は区分が「一般」「包装・表示・保管」かによって異なります。
「一般区分」というのは、実際の化粧品の製造(秤量・混合・充填・試験・検査・保管等)の全ての工程を行う製造業者が取得しなければならない許可区分です。
この区分の場合の、化粧品製造業者の製造所の構造設備の基準は、薬局等構造設備規則の第13条に書かれている基準に従うこととされています。

一  当該製造所の製品を製造するのに必要な設備及び器具を備えていること。
二  作業所は、次に定めるところに適合するものであること。
イ 換気が適切であり、かつ、清潔であること。
ロ 常時居住する場所及び不潔な場所から明確に区別されていること。
ハ 作業を行うのに支障のない面積を有すること。
ニ 防じん、防虫及び防そのための構造又は設備を有すること。
ホ 床は、板張り、コンクリート又はこれらに準ずるものであること。
ヘ 廃水及び廃棄物の処理に要する設備又は器具を備えていること。
三  製品、原料及び資材を衛生的に、かつ、安全に貯蔵するために必要な設備を有すること。
四  製品等及び資材の試験検査に必要な設備及び器具を備えていること。ただし、当該製造業者の他の試験検査設備又は他の試験検査機関を利用して自己の責任において当該試験検査を行う場合であつて、支障がないと認められるときは、この限りでない。

ただし、化粧品を輸入する場合、製品自体は海外の製造元が製造するため、国内の輸入業者は「包装・表示・保管区分」の許可を取得することになります。
これは、国内流通の化粧品には日本語による「全成分表示」が義務付けられており、パッケージに日本語でのラべリング(シール貼り等)が必要となるためです。
こういった工程も「製造」の一部とみなされます。

「包装・表示・保管区分」の物的要件基準は、
一  製品等及び資材を衛生的かつ安全に保管するために必要な構造及び設備を有すること。
二  作業を適切に行うのに支障のない面積を有すること。
三  製品等及び資材の試験検査に必要な設備及び器具を備えていること。ただし、当該医薬品製造業者等の他の試験検査設備又は他の試験検査機関を利用して自己の責任において当該試験検査を行う場合であつて、支障ないと認められるときは、この限りでない。

の三点です。
一気にシンプルかつ抽象的な文言になりましたね。

とにかく、上記の基準を満たす製造所であるかどうかを、実際の立入調査の際に入念にチェックされます。
厳しさは都道府県によって左右しますが、どの都道府県でもとりわけ厳しく見られる傾向にあるのが、「導線」の確保、および製造所の独立性の問題です。
平たくいえば、『その製造所に、部外者が安易に立入をしないか』という点ですね。
製造所で働く人の導線が、それ以外の人の導線とクロスしてしまう場合、或いは例えば自宅の一区画を製造所として使いたいような場合で、全く関係のない家族が容易に製造所に立ち入れるような状況の場合、製品の品質を保つ保証ができなくなるからです(異物混入などが容易に行えてしまう)。

さて、前回、今回とご説明してきました要件をクリアできる段階になったら、次のステップに進むことができます。
次は薬務課担当者との「事前相談」ですね。



次回もお楽しみに!お読みくださり、ありがとうございました。

>>次回>> 化粧品輸入販売プロセス④~事前相談~

 

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