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映画「永遠のゼロ」は世紀の駄作、ガラパゴス映画

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 百田尚樹の「永遠のゼロ」が映画化されたと聞き、早速見に行ってきました。映画館で映画を見るのは数年ぶりという人間なので、的外れはご容赦のほどを。

 

 本作品の最大の欠点は、原作にあった、エピローグの部分、米軍が主人公の遺体を、敬意を表して水葬に付す場面が、抜けていることです。

 本作品の粗筋は、太平洋戦争中のゼロ戦乗りである主人公が、日ごろは家族に会うために必ず帰ると決意し、周囲の誹りにひるまず、その決心を実行していたが、最後に特攻で死ぬ、というものです。原作を要領よく、纏めています。

 しかし、原作の魅力の半分以上は、そのエピローグにあります。それがあるからこそ、戦争を客観的に考える契機となり、全人類的に妥当する傑作となったのです。

 ところが、本作品は、その原作の核心部分を省略してしまったのです。代わりに、主人公がゼロ戦で敵軍艦に突っ込む直前の場面で終わりとしています。しかも、その場面で、主人公に笑みを浮かべさせているのです。

 これでは、主人公は気がふれたとでも考えるしかありません。まるでピエロです。これでは、本作品を海外に売り込むことはできません。国内でも、お涙ちょうだいの駄作となるだけです。

 それとも、私が見たのは、何かの間違いで、本当は別のバージョンが用意されているのでしょうか。

 原作者は、この脚本に、本当にゴーサインを出したのでしょうか。

 登場人物の一人が弁護士、一人が司法試験受験生なのですが、どうして弁護士をからませるのか、弁護士として、納得がいかない。

 

 戦闘場面は、良くできていました。

 ゼロ戦とともに真珠湾攻撃の真の立役者である九一式魚雷も丹念に描かれています。真珠湾のような浅瀬での魚雷攻撃を可能にし、世界を驚かせたのは、実にこの魚雷の発明があったればこそ、なのです。

 ゼロ戦もその姿といい、動作といい、かっこいい。強さと弱さを併せ持った、本当に日本的な戦闘機です。当時、日本の置かれた状況から必然的に導き出されたその曲線は、見るものを魅了してやみません。今も、いろいろな想像、妄想を喚起せずにはおきません。

 妻に内緒のゼロ戦のプラモデルが、徐々に、徐々に増えていく。誰か止めてくれ。

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