- 塚本 有紀
- フランス料理・製菓教室「アトリエ・イグレック」 主宰
- 大阪府
- 料理講師
対象:料理・クッキング
- 黄 惠子
- (料理講師)
6月7日8日
6月の料理連続講座にて
卵のミモザ Oeufs mimosa
ミモザはゆで卵の黄身をくり抜いてマヨネーズであえて白身に戻した単純な料理ですが、家庭でもビストロでも繰り返し繰り返しでてくるような、超のつく定番。
子供のころ、母がよく作ってくれました(お弁当のおかずに)。まさかあれがフランス料理出身だったとは、あとからびっくりしました。
スモークサーモンやいくら、黒オリーヴ、まぐろコンフィ、粒マスタードなどバリエーションをいろいろ作ってみました。
アペリティフは白ビールにレモン。
フランス語の先生に教わりました。
「ビールにレモンは合わないけど、白ビールだけは大丈夫。すごくフレッシュで、フランスではとてもポピュラーな飲み物!」
「なんていう名前?」
「名前はない」
「・・・」
しゃきっとして、たしかにとてもおいしいアペリティフです。
前菜にはまぐろのピサラディエールpissaladiere de thonを作ります。
まぐろをマリネにして、
フィユタージュにトマトのコンカッセをのせ、まぐろをのせ
オリーヴ油と塩をちらし、オーヴンへ。少し半生くらいを目指します。
さて主菜は仔牛のリ・ド・ヴォーris de veauを使います。少し前にとうとうフランスからの輸入が再開され、フレッシュの状態のものがやってきました。私はうれしくてたまりません。
リrisとは、胸腺肉といい、成長にともなって消えてしまう器官です。リンパ球を成熟させるための免疫機能があるのだそうです。一晩水につけ、15分ほど茹でてから使います。押すとぐにゅっと押し返してくるような弾力があります。フランス料理の中ではまぎれもない高級食材の一つ。
独特の歯触りと食感があり、私は大好きですが、重たいと感じる方もいらっしゃるようです。
茹でて準備したリ・ド・ヴォーにオリーヴのペーストを挟んで、パン粉をつけて、バターで焼いて行きます。
そろそろでてきたヤングコーンと、ほうれん草のピュレを混ぜたクスクスを添えて。
デザートには初物のいちじくを使って。
カヴェルネ・ソーヴィニヨン種の赤ワインを使って煮たいちじくと、同じ赤ワインのケーキ、そしてバジルのアイスクリームです。
ぱきん!とシャープな味わいのバジルアイスクリームには目の覚めるような思い。
デザートでしか成立しえないのだと思いますが(町のアイスクリーム屋さんにあっても、きっと注文しないでしょうし・・)、デザートならではの喜びです。
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