対象:住宅設計・構造
旗竿型の土地(竿の部分が約20m、旗の縦が約7mx15m)の購入を検討しています。竿部分で道路より間口2.7mで2台縦列の駐車スペースを作るのですが、道路面に高さに合わせる為に旗の部分より駐車スペースを約1m地面を切り下げなければなりません。一方、左の隣地とは1m程度の高低差があり、既に切り下げ前の段階で共有のCB壁が約2mの高さがある為、1m下げると3m近くになってしまいます。(1)このままでは建築許可も取れず擁壁の作り直しが必要と思われるのですが、こちら側の費用で建築し直す必要があるのでしょうか?(2)また右側は、一緒に販売された整形地なのですが、こちらはこちらに接する接道部分は駐車スペースにはしないので切り下げの必要無い状況です。この場合、右側の擁壁も、切り下げを行ったこちら側の費用で敷地内に擁壁を作る必要があるのでしょうか?(3)旗の部分では隣地との境界上に2mのCB壁があり、このままでは建築許可が下りないともHMに言われました。隣地の方が、高いので隣の為の壁を、なぜこちらの費用で補強、作り直しをしなければならないのか、納得出来ない部分もあるのですが、こちらが建築をする以上、やむを得ないのでしょうか?境界は、CBの中央に有り、経緯は分かりませんが壁は共有となっている様です。またこちら側(1m低い)に控え壁も2カ所出てきています。東京でも地震の確率が上がっている中、約2mの古いCBの壁(擁壁?)をそのままにして、低い方に家を建てるのも不安があるのですが、場所自身は大変気に入っている為、土地の購入も含め迷っております。
是非、アドバイスをお願いします。
悩める羊さん ( 東京都 / 男性 / 52歳 )
回答:3件
佐山慎英
建築家
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基本として、、、、、、、
基本として自分の敷地以内指いじれません・
また、自分の敷地内での工事は自ずと自分責任で行う事が基本です。
困ったり何とかしたいと思う時にはどうぞ、、、、、、、、、、、、、
評価・お礼
悩める羊さん
2015/01/12 15:01有り難うございます。
原理原則は承知している積もりですが、購入前の状況である為、土地の売り主(業者)、仲介業者、及び隣接者とどのような協議、合意をしておくべきか検討しているものです。
売り主も、共有となっている隣地との壁の経緯等は、前所有者より書面等、明確な取り決めを受けて購入していない様で、こちらからの説明要望にも、明確に回答頂けない状況です。(一方、余りこの辺を拘らない他の買手が出るのを期待している様な状況です。)
島崎 義治
建築家
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擁壁工事の難しさ
少し確認させてください。
まず、羊様の土地をB、左側の隣地をA、右側の隣地をCとすると、(A,B,Cの順に土地が並びます)
Aの土地の高さは道路から+2m、Bは+1m、Cは+1mと考えてよいのでしょうか。
A-Bのブロック塀は下半分はAの土の中に埋設されていると考えてよいですね。水抜き穴などありましたでしょうか。
という状況で、竿部を駐車場のために1m切り下げるという条件で考えてみます。
大きな問題は、
1)A-B間のブロック塀の基礎の形状がどのようになっているか、
2)その控壁がどのようになっているか、
と考えます。
この問題を解決するためには図面や(申請されているならば)申請書が必要であり、これらがないとすると、すべてやり替えるしか方法はないように思います。解体費及び新設費が必要となり、その額はかなり大きくなると思います。
図面や申請書がある場合は、ブロック塀の基礎がどのようになっているかによってやり方は変わります。基礎の状況によって、上の場合のようにすべてやり替えることになるかもしれませんが、場合によっては既存の塀を活用し、現在のブロック塀のこちら側に新たに切り下げ用の塀を新設することができるのではないかと思います。
その費用負担ですが、両者で協議なさるか、不動産業者に問い合わせをされたらいかがでしょうか。
ただ、老朽化によって建替えが必要でるという方向へ持っていければいいのですが、Bの土地の高さを変えるために必要でるとお考えになった方がよいと思います。
B-C間の擁壁ですが、Bの土地を1m下げるためにはCの土地の一部を借りて工事を行う必要があり、そのためにも良好な関係を築かないといけないと思います。
また、1m程度の切土や盛土は一般には開発申請が必要になるも多いと思いますのでご注意ください。
ご参考になれば幸いです。わからないことがあればどうぞご質問ください。お待ちしております。
島崎義治/日本建築家協会会員
http://architect-studio.com
2012,13グッドデザイン賞を受賞しました
評価・お礼
悩める羊さん
2015/01/12 15:45島崎様
早速のご回答、誠に有難うございます。
前の道路がA,B,Cの方向に下がってきているので、竿の接道部(2.7mの左の地点)では、想定頂いた通り、A+2m,B+1m,C+1mとなります。切下前のAとの境界壁が、高さ1mが擁壁、1m弱が壁という状況でしたので、また可成り以前の壁との事で、建築許可の申請書、図面等は、無いと言われています。実際、接道部から奥に1m程度売り主が切り下げているのですが、既に道路より高さ50cm程度上に基礎部分が露出している(中空状態で見えている)様な状況です。また竿の部分には控え壁もB側には出ていない、一方、母屋部分の旗にはB側に控え壁が2カ所出ているという不思議な状況です。ご助言頂きました通り、少なくとも切下部分は、高さも3mになってしまう事と、入り口の幅を確保する為、やはり作り替えないといけない、この場合、相当(仲介業者曰く、200〜300万円近くはかかるのでは?と言われております。)な予算を覚悟して購入を決断しなしなければならないとい事かと理解しました。(既存の壁を生かして、左側に補助壁、右は高さ1mの擁壁をB敷地内に作るとすると2.7mの開口部が更に狭くなってしまうので、余りやりたく無いものです。)一方、(切下を行なわない)旗の部分の1mの擁壁、80cmの壁(B側から見るとCBを9段積み上げた古い壁。地震等で倒れてこないものか不安がつきまといます。)も結局、新たな建物を造るB側の費用、負担で作り直さないとダメなのでしょうか?Aの方が1m高いのでその土留めの為に、こちらが多額の費用負担をするのは、非常に抵抗があります。そもそもAB間の擁壁/壁が、境界が壁の中心で、共有となってしまっている事が、そもそもの厄介となっている根本原因なのかとも思い、この辺の整理、対処方法を売り主(業者)に明確にする事を要求している様な状況です。 ご丁寧な回答、深謝申し上げます。
島崎 義治
2015/01/13 09:04評価ならびにコメントありがとうございます。
1.控壁がBの竿部には出ていない点はよかったと言えます。共有物となるため、竿部はA側、旗部はB側というような考え方をされたのだと思います。
2.売主が切り下げている部分の擁壁基礎が空中に浮いているということですが、少なくとも、この補強は売主サイドで行ってもらう必要があると思います。
3.その基礎形状は逆T型、L型、Lの左右反転型のいづれでしょうか。
Lの左右反転型であるならば、擁壁の改修長さは6m程度で十分でスロープを上った+1mの部分に駐車場をつくることができ、大きな負担額にはならない可能性もあります。
4.費用の負担額を減らしたいのであれば、擁壁改修の動機が老朽化や耐震化によるものとの同意を得ることが必要で、そのためには行政に判断してもらうことも有効かもしれません。
売主の回答が得られるまでもう少し頑張ってください。
島崎義治
中舎 重之
建築家
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私道でのCB造擁壁
既存のCB造擁壁には、触る事は厳禁です。
1mの切り下げは、既存の擁壁の基礎下を掘り下げる事になり、既存の擁壁が倒壊します。
1mの切り下げを行うには、技術的には、CB造擁壁の内側(私道側)に自立した鋼矢板を打ち込み
既存の擁壁の土圧を受け替える工法はあります。
此の工法は土木的な構造設計に習熟した技術者を見付けて、以来する必要があります。
擁壁高さが3mになりますので、役所への工作物申請も必要です。
見慣れない工法ですので、役所の審査に時間が掛かる事もあります。
費用は受益者負担が原則ですので、工事費用の全額は、お客様の負担になります。
2015.1.13 中舎重之 Fax:046-263-9324
評価・お礼
悩める羊さん
2015/01/13 23:56中舎様
ご回答有難うございます。確かにこのまま切下を行えば、倒壊が起こりそうですね。専門家での対処が必須な事、改めて理解致しました。一方、費用については、受益者負担との事ですが、可成り古い(地震等で倒れるかもしれぬ)CB擁壁(1m)+壁(1m)を、作り直すとなれば、共有者である上側の隣地A者にも受益があるのではと思います。ただ何れにせよこれらの費用、対処方法を十分に見積もった上で、隣地者との折衝も含め、売り主と協議、合意をした上で契約に進めたいと思います。(契約前にこの辺の問題点を気付く事が出来て、又ご助言を頂けて、助かりました。危うく気づかずに慌てて契約してしまう所でした。)
中舎 重之
2015/01/14 08:23古い擁壁の改修には、隣地をも水平にて2m以上の掘削が必要になります。
従って、隣地にそれだけの空地がある事と、掘削の重機が入り作業するスペースも必要です。
そう考えると、隣地の作業スペースに制限がある場合は、
古い擁壁の改修は、自動的にNGになります。
そこで、古い擁壁の補強改修として当方が考えたのが、自立する鋼管杭を1m毎に打ち、
鉄筋コンクリート造にて擁壁とする工法です。
それと、自立する鋼矢板を打ち込み擁壁の変わりにする工法です。
鋼矢板の擁壁は、土木では通常の工法ですが、 建築では稀なる工法になります。
どちらの工法を選んでも、古い擁壁には触らず、隣地での掘削作業もなく、古い擁壁の撤去もなく、
コスト的にも安価であり、合理的な擁壁の補強改修工法であると確信しております。
以上です。 中舎重之
(現在のポイント:-pt)
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