心体の不調

便秘や胃腸炎、胸の圧迫感や頭痛、節々の痛みがあり、それから別に頂いているご質問では背部痛に悩まされているご様子で、大変かとお見舞い申し上げます。
ご両親が自宅に不在勝ちな上、ご家族の不孝などの異変が加わって体調が悪化するのは、まさに「病は気から」という通り、ストレスや喪失体験がホルモンや自律神経のバランスなどを乱すことによるものと考えられます。

ストレスが大なり小なり関係していると推測されること、そして１０代という年齢からは、何か重大な疾患が潜んでいる可能性は低いと思われます。それでも胃腸や心臓、肺などの病気が100％否定できる訳ではありませんので、一度は内科または消化器科、整形外科などで診察してもらいましょう。
病院の検査で異常なしと診断された場合、「ストレスが原因の不定愁訴」ということで片づけられるケースが大半で、多くは痛み止めなどの対症療法でお茶を濁されるものです。そうした中でもストレスや喪失体験をどう克服していくかを含めて、自分自身で対処できる要素はいくつかあります。

頭痛や背部痛、節々の痛みが続いていることからは、体が冷えて血流不足に陥り、疲労物質が溜まっていることが考えられます。そうすると同時に胃腸の機能も低下し、便秘や腹痛、食欲不振などの胃腸障害をも招きやすくなります。
一方で腸内環境が悪化している可能性もあります。腸内細菌のうち乳酸菌やビフィズス菌などいわゆる善玉菌が減り、反対に大腸菌やウェルシュ菌など悪玉菌が増えると、便秘や腹痛などの胃腸障害につながります。また解毒作用が滞ることから発痛物質の産生が増え、各種の痛みや体調不良を招きやすくなります。
別な側面として、栄養バランスの乱れは胃腸障害や痛みなど様々な体調不良の遠因となります。具体的には、ビタミンＢ群や亜鉛、鉄などミネラルの不足は筋肉痛や疲労感、心理的な不調や胃腸障害をもたらします。

日常レベルで改善できる点としては、体を温めること、腸内環境を整えること、必要な栄養素を充分に摂取することなどが挙げられます。
先ず体を温める方法としては、３９℃前後の温めの湯に半身浴でゆったりと浸かることがお勧めです。手足が冷える方は手湯や足湯をするのも良いでしょう。また適度な運動をすることはストレス発散の意味からも大切です。