対象:住宅設計・構造
野平 史彦
建築家
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地盤調査専門の会社に
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- 5.0
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すきっぷ様
御懸念の件、ごもっともだと思います。
どんなにいい家を建てても、地盤がアウトでは元も子もありません。
しかし、過剰に地盤を恐れる必要もありません。
結論から申し上げますと、地盤調査は、調査が専門の地盤調査会社に依頼し、その報告書を出してもらうのが一番信用が置けます。
通常、地盤調査は地盤工事を行う業者が営業的に安く行っている場合が多く、微妙な判定になる場合は、地盤工事が必要という方向に持ってゆこうとします。
また、本来、地盤調査はボーリング調査で標準貫入試験及び室内土質試験を行う事で、地盤を構成する「土を観察する事」と「性質を試験する事」のふたつが重要であり、即ち、これにより地盤の「支持力」と「不同沈下」について調べる必要があるのですが、住宅の地盤については一般に簡易地盤調査としてスゥエーデン式サウンディング試験(SS試験)が行われています。
しかし、このSS試験は土を採取して調べることをしませんから、「支持力」の判定はできても、住宅地盤事故の主な原因となっている「不同沈下」を判定する事ができません。従って、この「不同沈下」については付近のボーリング調査資料を元に推測している、というのが実情です。
ですから、SS試験を行うなら、土をサンプリングする試験も同時に行ってもらわなければ正確な所はよく分からないのです。
例えば、すきっぷさんは東京都にお住まいの様ですが、良好な地盤であるローム層は SS試験では過小な値になるため、軟弱な沖積粘性土と勘違いし、わざわざ改良工事を施して地盤強度を低下させている例もあります。
補足
3とか2.3というのは、SS試験における換算N値の値と思われますが、N値が3あれば大丈夫というのは、3あれば布基礎でもベタ基礎でも大丈夫ということかと思われます。
しかし、土の性状を調べれば、N値が2程度であってもベタ基礎にすれば大丈夫である、という判定も出て来るのです。
私としては、地盤保証を付ければ安心、という以前に、きちんと地盤調査専門の会社に地盤調査を依頼し、判定してもらうべきではないかと思います。私はそうしています。
評価・お礼
すきっぷ さん
ありがとうございました。
もう少し考えてみます。
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