対象:住宅検査・測量
伊藤 裕啓
一級建築士
1
まずは身の安全を守ることから始めてください
- (
- 5.0
- )
こんばんは。一級建築士の伊藤です。
今回の大きな地震でお怪我はされませんでしたか?
毎日のように大きな余震が続き、不安を感じておられると思います。
私は阪神大震災の被災者です。震度7の地域に住んでおり私の実家や近隣のマンションが全壊の被害を受けて普段の生活を取り戻すために家族、地域で力をあわせて復興を遂げました。
今回のご質問では建物の安全性、今後の展開がポイントとなるようですね。
【建物の安全性について】
応急危険度判定では「要注意」ということなので、この情報だけから判断するとまた使用可能であるということになります。しかし既に建物が被害を受けているため大きな余震により、建物の被害が拡大することが考えられます。まずはご家族の身の安全性を確保するということに主眼をおいて、いちど他の建物に避難することが必要であると考えます。阪神大震災の時と異なり、大きな余震が長く続いているのでニュースを見るたびに新たな被害家屋がでるのではないかと心配しています。
ローンの支払いがある中で、賃貸物件の費用を捻出することは大変だと考えますが、神戸に住んでいる人たちもそうやって切り抜けてきたのです。
【今後の展開】
まずは管理組合が自主的に動かなくてはなりません。
行政のいろんな制度は今後も続くでしょうが、非常にたくさんの建物が被害を受けている中、動きが遅れると制度利用者が多いため行政サイドの手が回らくなりマンションの復興が大きく遅れることになります。この点は要注意です。
このような事態をできるだけ回避するために、まずは管理組合で話し合うことが必要です。この話し合いも早く実施しなければ管理組合員が連絡先を告げずに避難してしまい連絡が取れなくなり、総会の開催も難しくなります。第一段階としては、建築の専門家等に建物の被害状況を確認してもらうことから始めるのがいいでしょう。
同じ被災者としてもっと伝えたいことはあるのですが、情報が多すぎると余計に混乱すると思いますので今回はここまでとしておきますね。
私たち神戸の人間は震災の16年後の今、普通の生活を取り戻しています。
今回被害を受けられた方にも普通の生活を取り戻せる日が絶対訪れますよ。
評価・お礼
hawainoasa さん
2011/04/16 06:35
丁寧な回答、ありがとうございます。
阪神大震災の時、全壊のマンションがあったのですね。
住民の方達は大丈夫だったのでしょうか。
主人ともう一度考えてみます。
ありがとうございます。
大きな余震がこんなにも続き、そしてこれからも約一年間来る可能性がある・・・
やはり不安で落ち着かないです。
でも、この震災が事実なら、神戸の復興も事実ですよね。
一番望んでいる、普通の生活を取り戻せると信じて笑って生活したいと思います。
伊藤 裕啓
2011/04/22 16:11
こんにちは、評価をいただきありがとうございました。
返信するのが遅れてしまいました。スイマセン。
神戸のように必ず復興するひはやってきます。
あせらず、じっくりと進んでいきましょう。
(現在のポイント:1pt)
この回答の相談
地震で、マンションの敷地周りが地盤沈下していたり、階段の柱部分の地面に穴が空いていたりします。又、あらゆる所に、ひび、コンクリートの壊れ等が発生しています。中の鉄筋が見えている箇所もいくつ… [続きを読む]
hawainoasaさん (宮城県/33歳/女性)
このQ&Aの回答
このQ&Aに類似したQ&A