手足の痺れ（しびれ）を楽にする方法

癌によって末梢神経（感覚神経）が障害され起きる痺れには、抗がん剤の投与後に末梢神経が障害されて起きるもの、癌によって末梢神経が障害されて起きるもの、癌が脊椎に転移して起きるもの、癌が血管に入り込んで痛みや痺れが起きるものがあります。

手や足に終わりの見えないジンジンとする痺れは経験者でないと分からないとても辛いものです。

痺れによって握力が低下して物をつかむのも上手く行かない、歩くのも感覚が上手く取れず歩きづらい、気がふさぐ、熟睡できないなどで生活の質も悪くなってしまいます。

痺れを少しでも楽になればと思い、ご自宅でおこなえる方法をお教えしますので一度お試しになってください。

手首足首浴による方法

準備

・お湯を入れて手首や足首を漬けることのできる容器

・温度計

・タオル

お湯

・４３～４４度程度のお湯

（手足を浸けるお湯とは別に注ぎ足すお湯を準備しておきます。）

方法

１） 温度計を入れたままで容器に手首または足首がつかる程度のお湯を注ぎます。

２） お湯に手または足をつけて１０分程度温めます。（十分に温めます）

３） 手または足をお湯につけたままか、または、手足浴を終えタオルでふき取ってから、しびれている手指や足指のつめと指腹を、親指と人差し指とではさみ優しくもんであげてください。

　・加温中にお湯がぬるくなってきたら、お湯を抜き足しし温度を調節します。

洗面所でおこなう方法
手の痺れに限りますが、お湯の出る洗面所であれば、お湯の温度を設定し洗面槽にお湯を満たし少しお湯を出しながらおこなうとお湯の温度も下がらず上手くおこなうことができます。

同じような要領で、お風呂場で洗面器等の容器にお湯を注ぎながらおこなうと手だけでなく、足もおこなうことができます。温度計はお湯に浸けたままにしてお湯を測定しながらおこないます。

★揉みはじめるポイント
・気持ちよさが違うので家族の方が揉んであげることをおすすめします。

・お休みになる前に行なうとからだが温まり眠りやすくなります。

・温めてから指もみしても気持ちがよくならない場合はお湯に浸ける時間を長くしておこなってみてください。

注意してほしいこと

・長時間の足浴は入浴と同じでのぼせてしまうことがあるので注意してください。

・お湯は４５度以上にあげないでください。やけどしないように注意しておこなってください。

・お湯につけるとしびれ感が強くなる方がおられます。その場合、白手袋や靴下をつけて試してください。

お湯の中でのグッパー運動
手または足を湯に浸けながら握ったり広げたりの、グッパー運動をするとよいでしょう。指の運動に合わせて指先の毛細血管の血流がよくなります。また、こわばり予防にもなります。

ナラ鍼灸院　院長　奈良修次

(旧 なら愛語堂鍼灸治療院)