- 大澤 眞知子
- Super World Club 代表
- カナダ留学・クリティカルシンキング専門家
ネパール、カトマンズ郊外のボダナートにあるチベット仏教の寺院。 鳩がいっぱいいます。 お参りに来る人が餌をやり、それを目当てに何百という鳩が寺院の塔にむらがっています。 餌を売る出店もあります。
とても平和な光景です。
のら犬も非常にたくさんいます。 やはり人たちが餌をやり、それを糧に生きています。 ペットのように世話をされているわけではないけれど、追っ払われることもなく、至る所で走ったり、遊んだり、寝たりしています。 人間を「悪い」ものだと思っていないせいか、大きなのら犬でも危険だとは感じません。
平和に共存している光景です。
日本に帰ってきました。 オフィスのあるJR今治駅の張り紙。
「鳩に餌をやらないで下さい。 多くの人が迷惑しています。」
ふと思いました。
誰が迷惑しているのかと。 鳩が糞をするから? 掃除すればいいだけでは? 上から糞が降ってきたら・・・「あっちゃ。」とあきらめて、洗えばいい。 生きていれば糞をするのは当たり前。 人間も。 なぜ鳩の糞は迷惑?
駅に来る人がみんな鳩にやさしくて、餌をやり、餌を売る出店もあり、子供たちも鳩を遊んで、何百もの鳩が舞う駅の方がずっと魅力的だと思うのに。
鳩と共存したらいいのに。
気持ちが冷たくなりました。
「多くの人が迷惑しています。」
駅のオフィスにいるだけで、勝手に「多くの人」の仲間に入れられたようで心外。
自宅に戻ると。 裏の建売住宅の若い夫婦。 のら猫を使えるための檻を庭に置いてます。 のら猫が糞をすると文句を言っていた夫婦。 糞くらい掃除したらいいだけなのに。 捕まえて殺処分に送るつもりかも。 一生懸命生きている猫なのに。 どうしたらこんなに冷たくなれるかと不思議に思います。
まだまだ貧しくて困っているネパール。 トイレも満足にない暮らしをしている人たちも。 そんな国で、人間と動物は普通に共存。
毎日熱いお風呂に入れて、ウォッシュレットなるものに甘やかされている日本人。 何を思いあがっているんだろうと感じます。
世界を旅すると「日本人」が見えて来ます。
このコラムの執筆専門家
- 大澤 眞知子
- (カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
- Super World Club 代表
カナダにいらっしゃい!
カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。
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