11.説得なき説得 by 松下幸之助 - 人材育成全般 - 専門家プロファイル

松山 淳
アースシップ・コンサルティング コンサルタント/エグゼクティブ・カウンセラー
東京都
経営コンサルタント
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11.説得なき説得 by 松下幸之助

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リーダーの言葉

説得なき説得



「パナソニック」となった松下電器産業の
創立者松下幸之助氏にこんな言葉があります。

「説得といえばことばを費やして行うものと
 考えがちであるが、必ずしもそうではない
 場合もあるわけである。
 ことばは費やさなくても、
 また説得ということをことさら行わなくても
 こちらの思うこと、意図することが相手に伝わる、
 説得なき説得というものがある。」*1


「言葉が邪魔をする」
という場面に私たちは出くわすことがあります。
「黙っていれば良いものを」
と、叱られることもあります。
「沈黙は金なり」
との格言もまたあります。
さらには、日本には
「以心伝心」という言葉があります。

会議などでの激しい議論の末に
素晴らしいアイデアが生まれてくる。
そういった「言葉をつくす」ことの大切さを
私たちは知っていますが、
その反対の「言葉をなくす」ことの重要性を
思いのほか忘れているかもしれません。

「以心伝心」は
「言葉なくしてわかりあえる」
ということですから、よく考えたら凄い力です。

そういった日本人ならでは類い稀な力があることで、
西欧文化の方からは、

「自己主張をしない」
「何を考えているのかよくわからない」

といった批判を招くことになります。

もちろん「言葉をつくす」ことも大切で、
でも、一方で・・・
「以心伝心」
の力は、できたら衰えない方が良いと思います。

「空気を読む」
「場の雰囲気を察知する」

といったことも「以心伝心」の力が
あってからだと思うからです。

「言葉がなくしてわかりあえる」
「心と心で通じ合う」

そんな日本の人たちって、
詩的でやっぱり凄いんだと思います。

無理に説得せずとも、
言葉を荒げずとも相手の言うことを理解する。
最高のコミュニケーション手法ではないでしょうか。

EARTHSHIP CONSULTING
*1「人を活かす経営」(著 松下幸之 助PHP)