- 岡崎 謙二
- 株式会社FPコンサルティング 代表取締役
- 大阪府
- ファイナンシャルプランナー
対象:住宅資金・住宅ローン
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
住宅ローンで「変動金利」がよいのか「固定金利」が良いのか、よくある質問です。
まずは変動金利と固定金利のメリット・デメリットを記載します。
変動(変動金利のメリット)
1.固定金利と比べ、金利が安い。
2.後で固定金利に変更することが可能。
(変動金利のデメリット)
1. 変動金利なので、金利上昇局面では、返済額の多くを金利部分が占める危険性がある。
⇒返済期間中に返済できない場合は、延長されることも考えられます。
2.5年ごとに返済額の見直しがある。→金利上昇局面では最大25%返済額が増加します。
(固定金利のメリット)
1.返済計画が立てやすい。(金利が固定されているから)
2.金利上昇局面でも、計画通りに返済ができる。
(固定金利のデメリット)
1.変動金利と比べ、月々の返済額が大きくなる。
2.変動金利と比べ、総支払額も大きくなる。
例)前提条件として、年収500万円=手取り年収400万円とします。
【変動金利の場合】
借入金額:2000万円
返済期間:20年間 当初の月々の返済額は90,867円=年間1,090,404円(金利上昇を加味しない場合、総支払額21,808,181円)
借入金利:変動金利0.875%
返済率:27%
借入金額:2000万円
返済期間:25年間 当初の月々の返済額は74,248円=年間890,976円(金利上昇を加味しない場合、総支払額22,274,287円)
借入金利:変動金利0.875%
返済率:22%
【固定金利の場合】
借入金額:2000万円
返済期間:25年 月々の返済額は88,749円=年間1,064,988円(総支払額26,625,665円)
借入金利:固定金利2.40%
返済率:27%
借入金額:2000万円
返済期間:30年 月々の返済額は77,988円=年間935,856円(総支払額28,075,680円)
借入金利:固定金利2.40%
返済率:23%
割安な変動金利を選択された場合は、どうしても金利動向を気にしないと行けません。
先の景気観については現在はプロでも読むことがとても難しい状況です。
変動金利を選択された場合、景気上昇による、金利上昇が危惧されますが、現在の状況からでは、
しばらくは低金利政策は続けないといけない状況であるのは間違いありません。
しかし、金利が上昇するのは景気の上昇によるものだけではなく、日本国債の下落による金利上昇の
危険性もあることを忘れてはいけません。
変動金利を選択された場合は、定期的な金利チェックと国債価格の動向を見るという煩わしさがあることも
念頭に置いて下さい。
固定金利を選択された場合は、上記のような心配がないのも大きな利点です。
また、フラット35やろうきんなど、通常30万円~の保証金を不要とするものもあります。
返済額は出来るだけ低く抑えて、貯金し、繰上げ返済によって出来るだけ早く返済するというプランも有効です。
あとはしっかりとライフプランを立てることが重要ですね。
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