- 吉野 充巨
- オフィスマイエフ・ピー 代表
- 東京都
- ファイナンシャルプランナー
対象:家計・ライフプラン
平成24年内閣府の高齢社会白書をベースに、高齢者の実情を紹介しています。
高齢者の殆どが元気で活動的なのですが、高齢者の絶対数が急速に増加しますので、介護・介助が必要な方達も急増いたします。図は第一号被保険者(65歳以上)の要介護度別認定者数の推移です。
平成21年度では、要介護、要支援の認定者は4,696,000人です。今後団塊世代が後期高齢者になる年まで急増トレンドが続く見込みです。75歳維持用の要介護者は3,015,000人です。これは75歳以上の被保険者の21.9%にあたります。反面、80%程度の方は介護を要しない状況でもあります(とても元気です)。
介護が必要になった場合の費用負担に関する意識ですが、用意しなくても年金収入で賄う方が34.6%などです。ただ、必要なだけの貯蓄は用意しているとの回答者は13.5%で、かなりの方が介護の費用に不安を抱いていないように思えます。
もっとも、75歳以上の後期高齢者医療は自己負担が1割、介護保険も1割負担ですし、高額療養費制度と、高額介護サービス費精度、及び高額医療・高額介護合算療養費制度も在りますので、医療・介護に関する費用は限定的です。
むしろ、介護者をだれが担うのか、介護を受けたい場所と最期を迎えたい場所と、それが困難な理由等の方がもんだすが大きいと考えています。
現況、介護者は主に家族でそれも女性です。また老老介護のケースも相当数存在しています。要介護者等からみた主な介護者の続柄を見ますと60%以上が同居している家族です。
その主な内訳は配偶者が25.7%、子が20.9%、子の配偶者が15.2% で、性別では女性が69.4%です。
同居している介護者の年齢は、男性で64.9%、女性では61.0%が60歳以上で、老老介護の状態です。
介護を受けたい場所は「自宅」が男性では50.7%、女性は35.1%と差があります。介護の大変さを知る者として、私(男)は出来るなら施設に入りたいと考えています。
家内も、一人(私が先に往く)で施設に入ることを望んでいます。現況、自宅での介護は介護者に負担を強いることになります。介護施設に入るための貯蓄の準備をお薦めします。
但し、介護施設に入る場合、必要な費用は、多くの方がイメージするほど大きなものではありません。例えば、私が知るグループホームの場合、標準的なGH(設備や介護・介助の状況は良いと判断できるものです)ですが、月々の費用として20万円程度です。大雑把な把握ですが、収入から、配偶者の生活費+20万円を引いた数値が年間の貯蓄から必要になる金額です。
平成22年の家計調査によれば、高齢者夫婦二人の世帯可処分所得は約19万円、単身世帯の場合の消費生活費が約14万円ですので、施設で掛る費用が20万円とすると、約15万円が不足分です。年間約180万円が不足分になります。もし二人で施設に入り、家を売却等で手放した際には、費用40万円から可処分所得19万円を引いた21万円が不足分になりますが、2人部屋を夫婦で使用するなどで、若干費用が減る可能性があります。
この数値は、あるGHで過ごした場合の概算ですので、ご希望する施設の資料を得る等の活動で、将来のキャッシュフローを作成することが必要になります。
ただ、不足分をご自宅の売却資金を引いた部分が必要貯蓄額になります。
何処で最期を迎えたい場所は自宅を望まれる方が多いのですが、これは、健康でありたいと云うお気持ちも入っていると思います、昨日見た通り、病院で最期を迎える方が80%です。
ただ、ご希望と現実のギャップは正しく捉えていらっしゃるかと思います。介護してくれる型の負担の重さと、症状の急変による対応・入院に難があること、そして自宅での介護が経済的に負担が重くなることも認識されています。
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文責
ファイナンシャル・プランナー:日本FP協会認定CFP(R)
宅地建物取引主任者 (東京)第188140号
ロングステイ財団登録ロングステイアドバイザー
独立系顧問料制ファイナンシャル・アドバイザー
吉 野 充 巨
独立系顧問料制アドバイザーの紹介
http://profile.ne.jp/w/c-64005/
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