借金体質改善コラム第34回「お金の価値は相対的」 - 借金返済・債務整理 - 専門家プロファイル

若林 正昭
若林司法書士事務所 所長 認定司法書士
司法書士
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借金体質改善コラム第34回「お金の価値は相対的」

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友人から聞いた話しです。

友人の元部下のWエークスさん(仮名)はヘッドハンターで年収8000万円だった。彼の上司でヘッドハンティング会社を経営していた友人の給与は彼の五分の一。

会社が赤字だったので何とか少し彼の給与を下げられないかと、友人が打診してみた。すると、「生活は苦しい」と言う。友人は始めは冗談かと、次に強欲な人かと思い、人事担当役員とエークスさんの話をじっくり聞くことにした。

まず住宅。外人向賃貸住宅の家賃は月240万円。場所は一等地の代々木上原だ。彼曰く、自分のアリゾナの自宅に比べると広さは5分の一。場所も自分の大学の同窓で東京に住んでいる人は皆麻布とか青山に住んでいる。(彼はハーバードロースクール出身の弁護士だった)自分は代々木上原と辺鄙?なところに住んでいる。代々木上原がへんぴなら千葉に住んでいる友人や私は山林にでも住んでいる事になる。彼曰く、自分としてはぎりぎりの我慢をしている。妻も貧困な住宅環境に耐えている、との事だった。

次に教会への寄付。彼はモルモン教徒だったが月の寄付額は70万円。年収の一割を治めるのがつとめらしい。これは自分の人生にとって必要な貢献だそうだ。6人いる子供への仕送りが月120万円。1人に20万円ずつ仕送りしていた。ぎりぎりの妥協額だそうである。これで月に430万円。アメリカと日本で税金を払った手取りは約500万円だったので70万円残る事になる。でもこれでは全然足りないそうだ。

彼にとって年収8000万は十分な金額ではなく、生活が困る金額なのだ。心の底からそう思っていることが、友人はこの時分かった。

十分な収入を得ているのか不足しているのかは絶対的な金額で決まるのではなく、考え方で決まる。
JALの会長で京セラ、KDDIの創業者の稲森和夫さんは個人資産1兆円を超える資産家だが、仏門の帰依し、得度したときに托鉢で八百屋の女将さんのしもやけの手からもらった500円のありがたさを身にしみて感じたそうだ。

お金の価値は相対的であると稲盛さんも言っている。

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