「はじめて経営者」知識講座④ 会社の種類 - 会社設立全般 - 専門家プロファイル

岡田 誠彦
東京都
税理士

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対象:会社設立

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「はじめて経営者」知識講座④ 会社の種類

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ADめぐみ「昨日、私はサックスアンサンブルの演奏会を聴きにいったのですが、いやはや感動しました!」

 

D税理士「サックスは吹く人によって音色が全く違う楽器として有名だよね。たとえばジャズとクラシックでは『これが同じ楽器か?』と驚くほどその音が違う。」

 

AD「さらに、サックスの中でも高音の役割、低音の役割、などそれぞれの個人が持つ強みを活かし、それが全体としてまとまっていくと本当に素晴らしい音楽になりますよね。」

 

「実は、会社の種類においても、そういった『お互いの強み』を活かす場合に適した会社があのを知っているかい?」

 

AD「え?会社といえば「株式会社」ではないのですか?」

 

「実は「株式会社」以外にもいくつか種類があるんだ。「合同会社」「合名会社」「合資会社」といったものだよ。そのうち、「合名会社」「合資会社」については、現在設立するメリットがほとんどないといわれている(その理由は今回は省略させていただきます)。」

 

AD「・・・ということは「合同会社」の設立が、お互いの強みを活かすのに適しているということですか?」

 

D「そうなんだ。たとえば、資金力はなく技術力に自信があるA社資金力と営業力に強みのあるB社がお互いに出資してC社という会社を設立するような場合、もし株式会社ならA社、B社の出資比率、つまり会社を設立するにあたってどれだけの資金を拠出したか?という比率をもって利益分配することになる。この場合、資金を持つB社に圧倒的に有利だよね。A社は資金がなく、出資も少なかったためどんなに貢献しても利益分配があまりない。ところが、合同会社なら、利益分配の比率を自由に決めることができる。そのため資金はなくても、たとえば高い技術力の提供という「貢献度」にあわせた分配が可能となる。この場合はA社にも十分利益が分配されることが可能となるよ。」

 

AD「つまり『共同事業をスムーズに行う』ことができる便利な会社形態ということですね。」

 

「そうだね。一般的な特徴としては他に、①原則、出資者全員が業務執行権と代表権を持つ(非常に簡単に言うと、基本的に、出資者は全員事業に参加し、さらに全員が法人の代表者にもなる、ということです)②意思決定は、基本、頭数の過半数で行われる(株式会社のように、出資比率の高い人が巨大な意思決定力を持つようなことはありません。)、といったものがあるよ。」

 

AD「合同会社の特徴は分かりましたが、では、一人で会社をスタートする場合には関係のないお話しではないのですか?あくまで共同事業を行う場合のみ、選択肢に入ってくると?」

 

「基本的にはその通りだね。一人で会社を設立する場合はやはり株式会社が基本となると思う。ただし、もう一つ大きな特徴として、株式会社を設立するよりも設立費用が安くすむという点があるんだ。しかも短期間で設立が可能という特徴もある。だから、そういった点を重視すれば、合同会社を設立する、という選択肢もでてくると思うよ。」

 

AD「会社の種類においても便利な選択肢が増えた、と考えれば良さそうですね!」

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