2011年、今年もヒト起点で ~ Start Something!~ - 新規事業・事業拡大全般 - 専門家プロファイル

林田 浩一
林田浩一事務所 (KHO Design and Business) 代表
神奈川県
経営コンサルタント
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2011年、今年もヒト起点で ~ Start Something!~

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2012年が明けました。昨年は3月の震災以降、様々ものがリセットされ、あまり明るい話題が無いままに時が経ったような印象もありました。そんな中でも、自分が活動している仕事周辺へ眼を向けると、付加価値とか差別化といったものから更に市場創造の方向へ眼を向ける流れが、以前より強くなってきたことを感じた年でもあったように思います。景気動向にはいい話しがなかなか無いけれど、この市場創造を意識する流れを、顧客への提供価値についてより深く皆が考えるようになったと考えると、ひとつの明るい兆しなのではないかとも思っています。


■市場での独自性から自社市場の創造志向へ

市場創造と文字にすると大げさだけど、事業活動をしている各社が、これまで活動してきた『自分たちの出来ること』を、これまでから少し拡張して、既存顧客だけでなく新たな顧客からの支持を得るためのビジネスを組み立てていくというところ。我々のアタマの中にある『**は○×▲だ』という既成概念を一度横に置いて、自分たちと顧客までの間を俯瞰して眺めてみる、という言い方もできるのでしょう。これまで自社とは関係がないと思っていたところにも市場はあるかもしれません。中には大企業がやるには規模が小さすぎて中小企業に有利なものがありそうです。

一方で顧客側に立って見ると、既に言い古された感もあるけれど、生活者として我々の廻りにはモノが溢れていて、我々に取っての価値はエクスペリエンスへの比重が高まってきています。モノだけとかサービスのあるシーンだけでなく、総合的な感覚としての満足感とか嬉しさに対価を支払たい感じ。例えば、ある気に入ったモノを見つけても(尚かつ、自分が支払ってもいいと思える価格であっても)、アフターサービスで嫌な思いをした経験があれば購入しないかも、、とか。
そうやって考えていくと、事業活動の中で商品を提供する側に立った時には、顧客のエクスペリエンスとして満足を得られそう、というところから自社が出来ること、行動すべきことを結びつけていくことが、これまで以上に重要になるのでしょう。ポイントは顧客起点だけど、ニーズを探るというよりも『オススメ』を上手に投げ掛けてあげることができるかどうか。そんな気がします。(特にエンドユーザービジネスでは)

まぁ、ワタシ自身でいえば、元々が 『世の中に無くても生きていけるけれど、それがあることでLIFE(日常の生活や、大げさに言えば人生までも)が、ちょっと気分良くなるようなモノやコト』 に関わっていきたい、 というところからデザインを仕事に始めたというところもあるので、自分の動き方にさほど大きな変化はないのかもしれません。(何より、エンドユーザーの笑顔が見れる立ち位置での商品開発に関する仕事は、自分が楽しいというのもありますし)


■ヒト起点・顧客起点にこだわりつつ進む

昨年はお客様企業や新しく出会った方々から、事業活動の中で何か新しい動き方をしなければ、という雰囲気を感じることが増えた年でしたので、もちろんこれは各社の緊張感ある危機意識からでているのだけど、その分今年以降を楽しみにしたいところ。
商品(モノやサービス)をつくることだけでなく、既存あるいは未来の顧客に伝える、ナビゲーションするということの重要度が上がるということでは、中小企業には対応していくリソースが足りないということもあるでしょう。そこをカバーしていく為の、プロジェクトチーム的な協業のような新し事業活動のカタチが増えていくといいなぁ、というのは自分の希望でもあるし、今年トライしてみたいテーマでもあります。

昨年スタートから関わったenmono社との「マイクロものづくり経営革新セミナー」は、中小企業の中でも製造業がオリジナル商品を作るビジネスを組み立てていくマインドを持って頂くための、1セットが2ヶ月というセミナーでした。ここでもワタシが担当するコンセプトメイクや事業計画の分野で重点を置いたのはヒト(顧客)起点。このセミナーの修了企業からも、今年は新規事業をスタートさせるべく着々と準備を進めている企業もあります。中には、上手く離陸させることができれば、新しい協業のビジネスモデルもつくれそうなので、こちらも楽しみにしているところです。

現状維持では衰退への道なのだと意識して、ヒト起点・顧客起点に今年もこだわる。ワタシ自身が関わらせていただく新規事業開発や商品開発プロジェクトでもこの視点を外さず、そろりと動き始めましょうかね。


元旦に読んだ『WIRED』日本版サイトの記事に、『地図のない冒険へ』というタイトルのコラムがありました。タイトルのこの表現を眼にしたときに、スッと自分の中に入ってきて、納得感と同時に何となくワクワクした気分にも(結構単純…笑)。
こんな調子で2012年も、公私ともに関わらせて頂ける皆さま(ワタシが巻き込む、ワタシが巻き込まれる、両方ともに)、あらためましてよろしくお願いいたします!
Start Something!


林田 浩一( Twitter: http://twitter.com/k_hayashida )

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