投資 基礎知識 リスクと標準偏差について - お金と資産の運用全般 - 専門家プロファイル

吉野 充巨
オフィスマイエフ・ピー 代表
東京都
ファイナンシャルプランナー

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対象:お金と資産の運用

柴垣 和哉
(ファイナンシャルプランナー)

閲覧数順 2024年04月19日更新

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投資 基礎知識 リスクと標準偏差について

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金融商品の期待リターンとリスクを表す際に、リスク≒標準偏差と表現することがあります。これは、団塊世代の方は昔聞いたことのある、入試の際に良く使用した標準偏差のことです。

X軸にリターン、Y軸に発生した件数を年度ごとプロットしますと、中央が高く裾に成れば件数が少ない【釣鐘型】のグラフに成ります。グラフの最も高い部分が中心点で、ここが算術平均の平均点です。

そして、この算術平均を中心に、毎年のリターンはグラフのようにプロットされていて、ほぼ正規分布に沿ったグラフが描かれます。

現代の投資理論では、リスク(標準偏差)とリターンは正規分布で出現すると定義しています。

平均から±34%=出現率68%の部分を±1標準偏差をリスクと表示し、出現率95%の部分を±2標準偏差としています。

この標準偏差2を超えるケースは100年を超える年数に1回出現することとしていますので、標準偏差2を最悪ケースとして使用しています。

2標準偏差は20年に1回程度出現する可能性があるとされていますが、実際は10年に一度程度の割合で、1標準偏差を超えています。

また、標準偏差3や4.も標準偏差グラフ線上以上に発生することがあり(これをフラットテールといいます)、理論と実際が乖離することが報告されていますが、この前提を置き換える理論は一般投資家の知識として一般的になっていません。
 
では、この数値はどのように使用するのかをお答えします。

例えば、期待リターンが4.0%でリスク(標準偏差1)10%の場合には、

単年度の運用結果の68%が、+14%から-6%の入る可能性が高く、
運用結果の95%は+24%~-16%に入る可能性があることになります。

最良の場合は+24%で最悪は-16%になります。従って100万円でこの商品を購入した場合には、16万円の損失もあることを認識して購入することになります。

私は、お客様の資産配分・ポートフォリオのご相談に与る際には、この最悪ケースを想定して、お客様のリスク許容度をお伺いしております。

ファイナンシャル・プランナー
&投資アドバイザー 吉 野 充 巨

このコラムは、投資判断の参考となります情報の提供を目的としたものであり、有価証券の取引その他の取引の勧誘を目的としたものではありません。投資による損益はすべて読者様ご自身に帰属いたします。投資にあたりましては正規の目論見書、説明書等をご覧いただいたうえで、読者様ご自身での最終的なご判断をお願いいたします。本資料は、信頼できると判断した情報に基づき作成されていますが、その情報の正確性若しくは信頼性について保証するものではありません。また、情報が不完全な場合または要約されている場合もあります

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