- 遠野 未来
- 遠野未来建築事務所 代表
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
先日、ある雑誌に「こどもの夢を育む家」というテーマでお話させていただく機会がありました。
こどもの立場から住まいを考える。・・・これからの家づくりでとても大切な事だと思います。
私が所属する「こども環境学会」の代表 建築家の仙田満先生が以前、日本で活躍する建築家50人にインタビューしたところ、その90%が子供時代の経験が今の仕事に影響していると答えたそうです。
自分も全く同じ。自分の原風景は、仙台の田んぼで思いっきり遊んだこと。そのあたりも今ではかなり住宅地になり、田んぼ自体もなくなっています。仙台は海も山も近く、今自分が感じる自然を含め全宇宙と「交感する」という意識が培われたと思っています。
一方、自分はビルの中に土壁で家をつくり(「神田SU」)、そこで現在小学校の娘を2歳まで育てました。
娘のこどもの時の思い出で一番印象に残っているのが、保育園を卒園するときに、園長先生に将来何になりたいかを聞かれ、みんなの前で言った 「土を耕す仕事がしたい!」ということば。
保母さん、スポーツ選手・・・などがほとんどの中、こんな子がいるのか・・・と自分ながら感動し、未だ忘れられません。
おそらくこの不思議な土壁の空間と関係があったに違い有りません。・・・後から聞くと
「穴がいっぱいあいていて楽しかった・・・」と言っていましたが、こどもにとっては「穴」が未知の世界との扉なのでしょう・・・
それぞれのご家族で、それぞれ異なる「こどもの夢を育む家」・・・ぜひ皆さんの夢を聞かせていただきたいと思います。
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