日本の風土にあった「日本らしい家のデザイン」は、街並みを形成するうえでも、私達が快適に暮らすうえでも、とても大切なものだと思います。
こんにちは。 サカイデザインネットワークの酒井です。 冬鳥が飛来しはじめコオロギが鳴き止む10月の今頃を寒露というそうです。 だんだんと秋が深まってきましたね。
日本人の暮らし方は、タタミの生活からテーブルと椅子の生活へと西洋化が定着しましたが、相変わらず玄関で靴を脱ぎ、床の上に座るという、実は世界でもたいへん珍しいこの生活スタイルは、世代に関係なく、ほとんどの方が現在でも継続しているのではないでしょうか?
家に帰り、靴を脱いだとたんに、心が落ち着きリラックスできる気持ちは、日本人固有の精神文化といっても過言ではないのです。
はるか昔から日本人は家を「聖なる空間」として考える習慣があったそうです。 いくら暮らしが西洋化しても、泥やホコリのついた靴のまま家の中に上がることはどうにも抵抗があるのは、自然に私達の心の中に精神的な伝統文化が生きている証拠なのかもしれません。
初めて日本の家へ訪れる外国人は、玄関の土間か?上がり框の上か?どこで靴を脱げばいいのか戸惑ってしまうそうです。
日本の伝統意匠である「格子」と広々とした「土間」を活かしデザインした玄関ホールは、家に帰ったとき、そこに訪れたときに、とても心が落ち着く効果があります。
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このコラムの執筆専門家
- 酒井 正人
- (東京都 / 建築家)
- サカイデザインネットワーク有限会社 取締役社長
住む人の手が触れる場所から、建物へ、街へと心地良さを拡げたい
設計手法・デザインの発想は「内側から外側へ」・・・建物という器だけをつくるのではなく、私達が暮らす場である生活空間の細部から生活環境全体のデザインを追求し「心地よさ」をご提案しています。
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