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2.知っておきたいマネー用語/年金特集:財政検証
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【5年に1回の財政検証】
前回の年金制度改革で、年金給付を緩やかに削減する制度を導入したり、
保険料を増やしたりと、少子高齢化時代を反映して、シビアな方向への
調整が行われました。
そして、その調整の基準となる数字が、「財政検証」と言われるものです。
財政検証とは・・・
平成16年年金制度改正により導入され、保険料水準固定方式の下、社会・
経済情勢の変化に伴う様々な要素を踏まえて財政状況を検証し、5年に1回
作成するもの。
平成21年財政検証結果(PDF)
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/zaisei-kensyo/dl/gaiyou.pdf
簡単に言うと、将来の保険料収入と給付額の見通しを物価・賃金上昇率、
運用利回りなどを考慮して検証したものです。
【財政検証の4つの問題点】
昨年公表された財政検証に関して、専門家が4つの問題点を指摘しています。
1.運用利回り
積立金運用利回りの推移
平成16年度財政検証=3.2パーセント
平成21年度財政検証=4.1パーセント
2.物価・賃金上昇率
平成16年度財政検証 物価上昇率=1.0パーセント
賃金上昇率=2.1パーセント
平成21年度財政検証 物価上昇率=1.0パーセント
賃金上昇率=2.5パーセント
3.給付の急激な増加
雇用情勢の悪化で、定年後就業せずに年金受給を選択する場合が増える。
4.納付の急激な低下
非正規労働の増加や企業の海外移転などで労働人口が減る。
1.2に関しては昨今の経済状況を反映したものとは言いがたく、また3.4に
関しては、このような状況すら想定していない内容であるとのことのようです。
おすすめの参考記事↓
運用利回り4.1%という虚妄! 経済危機が年金制度に与えた深刻な影響|野口
悠紀雄 未曾有の経済危機を読む|ダイヤモンド・オンライン
http://diamond.jp/articles/-/7790
では、そのような見通しが甘い検証だったとして、今後年金はどのようになっ
ていくのでしょうか。
次回は、年金精算や給付削減の可能性を考えていくことにしましょう。
@NEXT SenSEマガジン[vol.9]
http://www.enweb.jp/mailback/2010/09/next-sensevol9.html
株式会社えん
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