- 伊藤 誠
- 代表取締役
- 東京都
- ファイナンシャルプランナー
対象:投資相談
- 大山 充
- (シニア・エグゼクティブ・アドバイザー)
- 大山 充
- (シニア・エグゼクティブ・アドバイザー)
「知恵の木」流、日経ヴェリタス最新金融情報徹底解読
● スイス、無制限介入 ●
-2011年9月11日日経ヴェリタスp48より伊藤誠の特選記事-
【このスイスフランを全額ユーロに変えてくれ】
スイス国立銀行(中央銀行)がスイスフラン相場に
1ユーロ=1.2スイスフランの上限を設け、
無制限介入でこれを維持すると発表した6日。
ジュネーブ市内の両替店には朝から、
手持ちのスイスフランが急落すると考えた外国人労働者らが
列を成した。
5日まで1ユーロ=1.1スイスフラン前後だったスイスフラン相場は
発表後、1.2スイスフランまで急落。
本格的なスイスフラン売り・ユーロ買いの介入には、
まだ動いていないもようだが、
目標値を明言する「口先介入」だけで大きな効果を上げた。
昨年の後半以降、スイス国立銀行は為替介入を手控え、
対ユーロや対ドルで過去最高値に達したスイスフランに対し、
ゼロ金利政策や量的緩和で対抗していた。
しかし、効果は貧しく、経済界や政府は、さらなる追加策を要求していた。
実はスイス国立銀行は1978年、
当時欧州の主要通貨だったドイツマルクに対して
1マルク=0.8スイスフランの上限を設定し、
スイスフラン売りの為替介入を実施した経験を持つ。
スイス国立銀行にとっては前代未聞の事態ではない。
問題はその副作用だ。
78年からドイツマルクに対する上限を維持するため、
スイス国立銀行は介入を通じて潤沢に資金を供給。
この結果、80年代初めにインフレが発生し、国内経済が混乱した。
スイスの物価は現在、全体的に落ち着いているが、
スイスの一部メディアは早くも
「スイス国立銀行はインフレの再来というリスクと
戦わなければならない」と警告している。(ヴェリタス誌より抜粋)
この記事はとても興味深いですよ。
スイスと欧州の話なので
日本人はあまり気にとめていない人が多いのではないでしょうか。
世界ではリスク回避でスイスフランと円に
お金が集まっていました。
スイスはスイスフラン高を阻止のために、上記を行ったということです。
これを日本に置き換えると、
例えば1ドル=75円以上の上限を設け、
無制限介入でこれを維持する。
東京都内の両替店には朝から、
手持ちのドルが急落すると考えた外国人労働者らが列を成した。
となるかもしれません。
現在の日本の状況は限界にきていると思います。
これだけ円高になり、法人税も世界でNO1に高ければ、
国内の企業が海外に出ていくのはあたりまえです。
人情で日本に残ってくれというには限界を超えた
というのが私の見解です。
米国や欧州の先進国と新興国はインフレを恐れ、
お金をばらまくことの副作用(インフレ)を恐れています。
日本のインフレ率は0%で、
181国中175位(これはほとんどデフレ)。
スイスのインフレ率は0.69%で、181国中171位。
インフレ率ではスイスよりも下回っています。
日本政府と日本の中央銀行は今動かないと
取り返しのつかない日本の状況(大失業時代)になります。
スイスとは経済規模が違うことを加味しても、
日本はオモイキッタ行動に出るべきではないでしょうか。
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