- 佐治 邦彦
- 株式会社サンアスト 集客コンサルタント
- 愛知県
- 広告プランナー
対象:Webマーケティング
- 森 美明
- (Webデザイナー)
- 和久井 海十
- (ITコンサルタント)
前回から引き続きWebマーケティングの今についてお伝えします。今回は今年のIT界を象徴するキーワードである「Twitter(ツイッター)とスマートフォン」についておさらいの意味も兼ねて触れておきたいと思います。
ツイッターについて
まずは昨年頃から話題となり始めたツイッターについて、今年に入りその知名度を一気に高めてすっかり皆の生活の一部となりつつあるように思います。ここでツイッターについておさらいをしておきましょう。
2006年10月に米国でスタートしたTwitterは「What are you doing?(今、なにしてる?)」をひたすら更新していくという、とてもシンプルな Webサービスでした。ユーザー登録をすると自分専用のページが作成され、そこから今何しているかを投稿していきます。投稿された発言は特に設定をしなければ誰でも見ることができます。投稿できる文字数は最大140文字に制限されているので、長い文章などは投稿できません。ですので「つぶやき」と表現されるように、短いフレーズで次々に投稿していく形になります。
このように、とても短い限られた文章しか投稿出来ない、それが逆に長い文章を書かなくてもよい、だから気軽に使えて楽しくコミュニケーションができる、この流れが結果的に多くのユーザーを獲得する要因となったと思います。
これまでのブログやミクシィなどのサービスではどうしてもそれなりの量の文章を書く必要があったり、見てもらう相手のことを気にして始めるまでと継続することへの障壁が大きかったのですが、どんな些細なことでもとりあえずつぶやいてみる、それが意外な反響を呼びリアクションが返ってきたりする、こんな好循環がツイッターの流行と定着を支えているように思います。
フラッシュマーケティングとツイッター
このツイッター、前回ご紹介した「フラッシュマーケティング」ととても近い関係にあります。
というのも、もともとはツイッターがその原型とも言えるものであり、ツイッター上で時間限定・フォロワー(繋がりのある者)限定で割引クーポンを発行するサービスがあります。
ツイッターの大きな特徴として、その「リアルタイム性の強さ」と「フォロー(繋がっていること)の限定性」があると思うのですが、それをうまく利用してマーケティングを行っています。そうして、企業の担当者が人間味を出しながらお得な情報をつぶやく、それにより反響を呼び、さらにはクチコミを生み、ツイッターユーザーの間に広まっていく。また地元ネタをつぶやく方が多いので地域性も出しやすく、そうした意味でも地域密着型マーケティングにも向いています。
ツイッターを利用したマーケティング
ツイッターを利用してマーケティングを行なうことを考えてみます。
まずは店舗のアカウントを作成しつぶやいていきます。ここで気をつけたいのが、ただ単に商売のネタ(お得な情報やキャンペーン、クーポンなど)だけをつぶやいてしまうことです。これではやはりフォロワー(読者)は警戒し、離れていってしまいます。
そこで特定のフォロワーを意識し、かつ企業アカウントとしての意味合いは保ちつつ、担当者個人の人間味を出しながら日々の何気ないネタの更新を最低限は維持する。その中で時折商売のネタを発信していく。こうした使い方が大切でしょう。
担当者の何気ないつぶやきのファンを作ることで、担当者が所属する企業の印象もよくなり、自然とその企業の商品にも関心が向く。それが長い目で見れば購買につながります。そうした自然な流れが重要です。
スマートフォンについて
次に「スマートフォン」について、もうこれについては説明不要ではないでしょうか。スマートフォンの先駆けといえるiPhone(アイフォン)はアップル社が開発、2007年6月に発売されると(日本では08年7月に2世代目のiPhone 3Gが発売)、日本でも2015年度には携帯電話市場の需要台数の70%をスマートフォンが占めると予測されています(株式会社野村総合研究所発表)。
実際に使ってみても、普通の携帯から移行した直後こそ戸惑いましたが、慣れてしまってからというもの、その可能性の大きさに圧倒される毎日。出来ることがこれひとつで絶大に広がり、使いこなそうとすればいくらでも便利なアプリがあります。
なかでもSNS関連のアプリの普及と関係がとても深い。SNSといえば、世界では5億人以上の利用者がいるFacebook(フェイスブック)が有名ですが、日本ではツイッターの方が浸透しています。今年3月時点では利用者が前年の19倍、全体の12%を占めるまでになりましたが、スマートフォンがツイッターを普及させ、ツイッターがスマートフォンを普及させるという相乗効果を生み出してお互いに発展したという流れがあります。
スマートフォンを利用したマーケティング
マーケティングという意味でも、アプリという形で様々なものが配信され、「食べログ」、「ホットペッパー」や「ぐるなび」などがサービスを提供しています。これらは位置情報を使って今いる場所を中心とした検索が可能で、そういう意味でも地域密着型マーケティングとスマートフォンは相性がよいと思います。
GPSを搭載し、カーナビのような使い方が可能なスマートフォンを考えると、そうした端末から見られることを飲食店などのサイトは意識して作ることが必要となってくると思います。
また、気軽にスマートフォンからツイッター等を通してつぶやくことが当たり前になりつつある今、クチコミを自然と生み出す仕組みづくりが大切でしょう。その為には、積極的にフラッシュマーケティングなどを用いて、話題を提供してお店のことをつぶやいてもらう。または、キャンペーンにてツイッターにつぶやいてくれた方に特典をつけるなどのサービスがあるのではないでしょうか。
今後、モバイルコンテンツ市場はスマートフォンの普及に呼応してさらに相当なスピードで進化拡大していくであろうことは間違いありません。そしてこうした最新のツールは、あっという間に常識になってしまいます。最新のITの動向に追随し、それにあったマーケティング手法を取っていくこと、これが今とても重要なことだといえるでしょう。
~ 100年先まで続く企業づくりを広告販促でお手伝いしたい ~
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