外食産業に対する意識・意向とは? - 経営戦略・事業ビジョン - 専門家プロファイル

前谷 加奈
ロジ共働促進株式会社 代表取締役
千葉県
ISOコンサルタント

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対象:経営コンサルティング

寺崎 芳紀
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(経営コンサルタント)
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閲覧数順 2024年04月25日更新

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外食産業に対する意識・意向とは?

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秋・冬は食品に関する商談会や展示会が数多く開催されます。その中でも、BtoBtoCのスキームでは小売業と同様ですが、サービス形態が異なる産業に、外食産業があります。販売されている業界地図等を見ても、現在は大手小売りチェーンが外食産業部門と提携を行なっていたり、独自路線を築いてはいるものの、1種類の店舗形態にとどまらず、多種類の店舗形態(グレードを変える等)といったように、各企業が様々な戦略をとっています。


昨年、農林水産省より「外食事業者の国産農作物の利用に関するアンケート調査結果」が発表されました。

まず注目すべき1点目は、食材を仕入れる際の重点項目に対し、「国産品」でも「安定供給」でもなく、「品質」がトップ、次いで「価格」が次点になっている点です。農家等と直接契約すれば安定供給も出来、価格も一定水準が保てるのではないかと考えていましたが、生鮮は常に価格が気候等との兼ね合いもあり、そうはいきません。そして、外食産業のサイトを見ると「国産品使用」と強調している企業もありますが、やはり国内外広い視野で考え、「品質」重視されているという事がわかります。

そして、2点目に国産食材の使用についてですが、「現在かなり維持しているので現状維持」が41.5%と高く、「更に増やしたい」という企業が33.3%も存在することが判明しました。しかし、別の質問項目で、「国産食材を増やす為の状況」に対し「価格がもう少し安くなれば」がトップ回答で、「安定供給が出来れば」が次点でした。確かに、大型外食産業企業になれば、既に自社で供給出来る様に、水田や畑を持つ企業も出始めました。しかし、日本の場合はどうしても、秋の収穫期に台風の影響を受ける事が多いのも実情です。更には全国的に天候不順が続くと、葉物野菜の値段の上昇等も日本全体で起こるのです。


以前、都内では有名な国産野菜を売りに販路拡大している、人気外食チェーンを訪れた事があります。出されたメニューはさすがでしたが、サービスは散々だった事があります。こちらでは、あまり価格に左右されない根野菜を定番メニューとしていますが、他は時期によりこまめに価格を変動させているのです。「お尋ねください」と書かれているメニューもありました。外食産業の場合、食材の品質も重視する点ですが、そこで調理されるハードとソフトと両側面での衛生面対策、提供する際のサービスの仕方等、色々な工程が複雑に絡み合い対応しなければなりません。この壁を打破すべく日々IT導入等による進化が行なわれている状況でもあります。


価格競争等を含め、外的環境による生存競争が高い、この様な業界ではいかにUSP(ユニーク・セリング・ポジション)を他社に先駆けて戦略的を打つ事が出来るかが、更に今後のキーポイントかと思われます。

ご参考:外食事業者の国産農作物の利用等に関するアンケート結果

 

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