暖炉を計画する上でー1 - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

村上 春奈
村上建築設計室 
東京都
建築家

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対象:住宅設計・構造

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暖炉を計画する上でー1

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casa della casa 暖炉
暖炉には吸気と排気が大切です。
吸気は、なるべく暖炉の近くに吸気口を設けること。
吸気口が暖炉から離れていると、冷たい空気が部屋の中を通過して、部屋を寒くしてしまいます。
排気は、基本的には煙突でおこなうのですが、暖炉の開口部の大きさや形状などを計算し、それに合った直径と長さの煙突を設ける必要があります。そして、上昇気流がおきやすいように断熱をしたり、煙棚やスロートを設けたりします。また燃やした熱が蓄熱するように、蓄熱層も設けます。
このあたりは、暖炉について詳しく書かれた本が出ていますので、参考にされるといいと思います。
これらを間違えると、うまく燃えなかったり、煙が逆流して家の中が煙だらけになってしまうので、注意しましょう。

暖炉の形状も重要です。
壁際におきたいのか、部屋の中央におきたいのか、家具のように壁に納めたいのか。
炎を楽しむためのものなのか、暖房器具として大いに活用するのか。
ピザやパンを焼いたりするのか、鍋でシチューを作るのか。
などなど、用途にあった形状にする必要があります。
制作するのが面倒くさい場合は、既製品の暖炉や薪ストーブでも十分に満喫できるでしょうし、失敗も少ないと思うので、一番理想に近いものを買うのも手だと思います。

このほか、メンテナンスのしやすさを考えて煙突の位置などを計画することも重要ですし、ファイヤーフィッティング(暖炉用道具)や掃除道具、薪置き場もあらかじめしっかり計画したいですね。

つづく

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